物知りエリカ

 小学2年生であるエリカのテストは、いつも90点以上。100点のときだってある。

 彼女は勉強が好きで、一度学んだことはほとんど忘れなかったからだ。

 だからエリカは、クラスメートがわからないことを聞いてくると、いつも得意げに答えていた。

 九九の覚え方、グラフの見方、漢字の書き方など、何でもござれだった。


 しかしある日彼女は、困ったような顔で交番を訪れた。

 すかさず警察官が立ち上がる。

「どうしたの?」

「帰るまでの道がわかりません」

「そうか、住所は?」

「わかりません。引っ越したばかりで、新しい住所は勉強してなかったから」

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