窓外の景色に物思い耽る

柳鶴

【窓外の景色に物思い耽る】

窓外の景色に物思い耽る。

車が風を切る音と、エンジン音が車内に響く。

ここから眺める海の景色はなんだかとても寂しさを誘うような風景で本当に心がかき乱される。

特に何もないのだが、友が隣にいる中、一人小説らしきものを書く私は、如何にもこうにも暇らしい。

道ゆく人や、車が一期一会。

一眼見て終わり。

静かに流れるドラマの声。

信号が変わると進み出す車体。

やはり少し寂しい様な気持ちになる。

そうさせるのは日の光の加減であると私は思う。

まだ沈みはしないが、いずれ終わりのくる少し低めの日の色が心を余計に乱す。

海と日というものはどうしても私をそうさせる。


ところで私がなぜこんな小説じみた事を書いているかというと本当にただ単に暇だからである。

物語というものではなくただ移動中の私の脳内、心境を書いたものである。

目的地まであとどれくらいというところだろうか。

友の一人が口を開いた。

どうやら学校の行事の話をしているらしい。

私はこれを書いていたので、それくらいのことしか聞き取れなかったが。一言二言、会話すると二人はすぐに口を閉じ、またひたすら車内にドラマの音と風を切る音。それだけが響いた。


特に何を考えるべくでもないが徐に空を眺めてはまたこの、メモ帳に目を落として言葉を綴る。

友と喋るべきであろうか。あいにくネタが見つからず、話の内容はわからずじまいだ。

そうだ。到着したら密かに書いたこの小説まがいのものを見せようではないか。

うむ、そうしよう。それがいい。


特に何事もなく私がこれを書いて目的地についた。

変わらない建物。

今日は何しにきたのか。それはアイススケートができるとのことできてみた。

やはり一度してみたかったのだ。

まぁ、そんなことだ。


スケートをしてきた。

外の寒さで指が悴んで上手く文字が打てず少し誤字が多いやもしれん。


帰りは友の両親が来れた。

行きは母方だけであった。

街灯が優しく揺らめく大ホールらしき所を寒さに耐えながら友と歌い、はしゃぎ、時折踊っていた。

それとはだいぶ前の時のことなのだが友と割り勘でバケットサイズのポテトを買い二人で貪った。

とても美味である。が味が濃いため水欲しさに自動販売機を探す。なんてこともあったのだ。

先程の大ホールにいる時間帯にもポテトを貪っていた。

結局友の両親が来るまでおよそ3時間ほど淡々と食べていた。

友の二人は夜は寒いという事を知らないのか大丈夫だと思ったのか上着は着て来ず、私だけが温々としていた。寒いことには変わりないのかだが、まぁ、ましであった。


本題のスケートはと言うと、あまり上手くできなかった。と言った方が気が楽であろう。

私は自分で言うのもなんだがプライドの塊なのである。

だから尻餅。などという言葉は羞恥の色が差すほど憎らしいもので、私は3回ほど焦げたが思いっきり転んではいない。

つまりこりは尻餅の定義に入らない。

友は認めたくないのね。

などと抜かすが、全くそのとうりである。

いや、でも、尻餅はついていない。

私の理論上。ついていないのだ。


悪いがその時の私の心は羞恥心と憎しみ、それがごちゃ混ぜになってグロい色合いになってた事だろう。


氷の上に立つことは出来るが滑ることは出来ず、回ることなら手すりが有れば簡単に回れる。

心身を落ち着かせれば転ぶことなんて滅多にないほどまで成長したと思っている。

失敗など無視だ。

恥ずかいことなど覚えていて、なんの特になるというのだ。

そういう事は友の失敗をこちらが覚えていて、友のも同じ様にこちらの失敗を覚えている。そうして笑いネタに変えればいい。

自分の煩わしい失敗など忘れて仕舞えばいい。


、、、まぁこんなところだ。

特に面白くもなんともないこの文も幕を閉じる。見てくれた誰かがいるのなら、実に光栄だ。

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