卒業と後悔とこれからは

虹なん

第1話 早かった6年間

「私達、もう卒業するんだね」

「そうだね」

もう、卒業式の前の日。色々な事があった。

「この1年間は色々とやらかしたよねー」

「そうだね。皆を敵にまわしたよね」

「それ昨日の話じゃん」

莉子りこと笑い合うのももうあと数回しかないんだろうな。

「最初は先生の事嫌いだったよね、」

「そうだね、」

最初って言うか前まではの方が正しかったのかもしれない。先生に色々と迷惑かけてしまった。このクラスの人達にも。

「本当に6年間早かったよね」

「それな〜」

前まで絶対卒業式泣かないって思ってたけど今思えば、、思うだけで泣きそうになる。

今日はいつもより時の流れが早かった気がする。

「もう帰りの会か。早くね?」

「だよね。やだな。。」

そう話してるうちに次々と終わっていく。そして先生の話、、だが案外あんまり話はせずすぐに終わった。そしてクラスの大半が帰った後先生は学級歌(カラオケバージョン)を流した。

今の時代の事もあり中々歌えなかったな〜と1人思った。

放課後の自分のクラスの教室&音楽(学級歌)により泣きそうになる。

泣かないようにグッと堪えて莉子の方を見ると莉子が泣いていた。私までつられて少し、いや凄く泣いてしまった。



先生に嫌な事してしまった。


みんなにも迷惑かけた。


素直になれなかった。


謝れなかった。


でも何より、


『このクラスの人達と別れたくなかった。』


出来ることならもう一度やり直したいと思う。



『嫌いになってごめんなさい。』



私と莉子が泣いているともう1人の友達まっちんがこっちに来て

「まだ卒業式じゃないよ」

と笑った。


もう、家に着いてしまった。なんで今日の学校は短く、家にいる時間が長いのだろう。いつもは逆なのに。



今目を閉じればもう卒業してしまう。でも、


『おやすみなさい』



『もう過去には戻れないからね』

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