初めまして。
この度は『ローテーション批評企画』にご参加いただきありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。
キリのいいところまで拝読したので、批評の方を書いていきます。
最初に良かった点ですが、本作はファンタジーを下地に予知夢のような設定が盛り込まれており、独創的な作品に仕上がっている印象を受けました。そうした点で、他のファンタジー小説とは一線を画していたように思います。展開も堅実で、安心して読むことができます。伏線も序盤から適度に仕込まれており、今後の内容への期待が膨らむ構造でした。この手の作品を好む人なら、序盤の数話は一気読みしてくれるのではないでしょうか。
気になった点は一つ、地の文について。
説明的な文の多さが目立ちました。序盤なので仕方ありませんが、もう少し登場人物や情景の描写に振ってもいいのかなと思います。世界観が丁寧に構築されている反面、場面の解像度が大きく落ちています。単なる出来事や場所としてでなく、そこにある人の営みを表現することを意識されてもいいのかもしれません。当然、モチーフとした国や時代設定などもあるでしょうし。そうすれば、作品がさらに映えると思います。
あと、筆力が安定しないのも気になりました。執筆時の気分や、作者様が苦手とする描写が関係しているのか、各話ごとに微妙な筆力のブレがあります。前話では筆が乗っていたのに、次話はやけに書き方が荒くなったりと。大長編なので、執筆後の推敲はかなりの労力が必要になると思われます。なので、こうしたことを回避するために投稿前に何度か読み直すことをオススメします。他には一日、作品を寝かせてみたり。時間が経つにつれて自作を客観視しやすくなるので、もしよろしければ取り入れてみてください。
以上になります。
創作活動の一助となれば幸いです。
作者からの返信
このたびは早速読んでいただき、丁寧なご批評ありがとうございます。
人物、情景描写については、始めの方はわりと物語を進めたいという意識が強く働いたので、今見直すと確かに説明不足だな…という部分は多くあります。これはいずれ完結したときにでも、徐々に書き直したいです。
同時に筆力が安定しない、というのも初頭においては、そうだったんだろうと思います。その頃は正直、web小説の作法みたいなのもよくわからず、なんだかんだあれやこれやと試行錯誤しながら書いていたので。
現在はご指摘の通り、推敲についても客観視できるように、なるべく書き溜めて、日にちを置いてから何度か読み直してやってます。それでも、やっぱり筆がのるときとのらない時の差は、なかなか難しいですね。
情景、人物描写も二部に入ると、わりと頑張って書くようになったのですが、そうなると「中だるみしてる」というご指摘もあって、自分もやや冗長になってしまった感もあり……。
この作品のスピード感と描写の兼ね合いは、いつも悩みどころです。
自分でも気になっていた部分を、的確にご指摘いただけましたので、大変参考になりました。
ご意見を活かして、今後も楽しく執筆活動に勤しみたいと思います。
参加させていただき、本当にありがとうございました。
連投で申し訳ない。ついつい書きたくなってしまいました。
Twitterでも書きましたが、盛り込まれた設定や選び抜かれた語句、文章のテンポ感など作者がその物語にどれだけ熱量を持って丁寧に作り上げてきたのかは読んでいればなんとなく伝わってきます。この作品には同じ匂いがして、多分私の好みです。今後の活動も応援させて頂きます
作者からの返信
ありがとうございます!
文章のテンポ感は本当に、ものすごく、こだわるところです。あえてテンポ悪く書いたりして、雰囲気を変えたりとか…。感じていただけて、ものすごく嬉しいです。
楽しんで読んでいただけることが、一番です。
また、おいでいただけるよう頑張って書いていきます。
帝都に行ってしまったらマリーちゃんが亡くなるルートだと分かっている以上、なんとかレーゲンブルトへ行きたいところ!(*'ω'*)
なんとかミーナさんを納得させることができるのでしょうか……。
作者からの返信
さて、どうなるか。
引き続きお楽しみください。