第38話 ちとせの復讐 その6
何かが弾け飛んだちとせは、凄まじい音量で怒鳴りつけた。
「羨ましいからって人に迷惑かけるとかあんた何様のつもりやってるわけ?自分たちが喧嘩ばっかりになったのも、世間から冷たい目で見られるようになったのも、全部自分たちのせいでしょう?私達は何も関係ないじゃない!だいたい前回言ったよね、一切関わってくるなって。それを破って人に迷惑かけて。もう一遍人生やり直した方が良いんじゃないの?自分たちが悪い癖に人に罪をなすりつけるな!まず自分が反省しろ!」
ここまでちとせが怒り狂うのはある意味当然のことだった。
自業自得でこうなったのにも関わらず、責任転嫁をし、ちとせたちに多大な迷惑をかけたのだ。
ちとせ達は本来こんな事件に巻き込まれることはなかったのだ。
それが、千春達のこの行動によりこんなことになっている。
そもそもが千春達が悪いというのに、こんなに長期間に渡って彼女たちに半ば強引に巻き込まれることが心外だったのである。
それだけではない。
今はまだその時でないから言うつもりはないが。
自分たちがいちゃついていることに疑いをかけられたのだ。
四六時中一緒にいる相手と、本当は一緒にいないだとか。
政信はこっそり他の女と付き合っているとか。
そんな物ありえるわけがないのである。
そもそもまずちとせと政信は住んでいるところが一緒だった。
2人揃って大人の階段は登っていないものの、就寝時に抱き合うことくらいは日常茶飯事である。
その後もギリギリまで家でイチャイチャして、それで登校する。
登校中もずっとイチャイチャしてるし、学校が同じなだけでなく、クラスも同じ。
極め付きは席が隣同士。
こうなれば、休み時間だろうと授業中だろうと関係ない。
机の上では2人揃って真面目に授業を受けているように見えても、その実下を覗けば手をつなぎ合っていちゃいちゃしてるのだ。
部活中もずっと一緒にいるし、下校も一緒。
下校後も就寝時まで一緒で、休日は1日中べったりくっついているとくれば、浮気とかする余地は一切ない。
あるとすれば就寝中にこっそり抜け出して、くらいだが。
そこはちゃんと寝てるという確固たる証拠があった。
にもかかわらず出てきたのは、あの偽造した証拠写真。
自分から手放したくせに、いざ良い人だったと気づくと自分が欲しいがために破局させようと頑張る千春と邦彦。
いい加減我慢ならないのである。
こちとら別れるつもりはサラサラ無いし、ましてやアイツラとよりを戻すなど死んでもお断りなのである。
一方千春は、ちとせに正論をこれでもかとぶつけられ、その直前に政信からも同じように怒りと正論をぶつけられ。
ようやく自分の犯した過ちに気づき始めようとしていた。
最も、気づくのが圧倒的に遅かったわけだが。
その後は全く話にならず、千春は惨敗となった。
同じ頃、邦彦側もろくすっぽ反論できず惨敗。
いよいよ最後の論点について徹底的に話し合う時間がやってきたのだった。
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邦彦と政信編は全カットします(そのうち上げるかも?)
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