第15話 出産前の最終決戦 Before-3
新年あけましておめでとうございます。
本年度もどうぞよろしくお願いします。
併せて、カクヨムコン8に参戦中です。
応援よろしくお願いします。
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
政信が放った雰囲気に恐怖を覚えたちとせ。
しかし、その雰囲気は一瞬にして消し飛んだ。
そして政信は再び口を開く。
「手を組んでるってことと、今いただいた情報から察すると、おそらく今回はこっちの潔白を証明しつつ、あいつらの悪事を認めさせるしかないっていう感じですね?」
「おそらくそれしか方法はないだろう。我々も最大限協力するが、正直言ってこれといった有効な手段が見つからないんだ。前回同様くらいしかやることはないんだよ」
「そうですか……。お義父さんをもってしても無理ですか……」
と、そこに口をはさむのはちとせ。
「てことは私たちがやるのは2つでしょ。1つ目の偽装浮気はもう完全に証拠をそろえてるからいいし、あとはもう1つだけ。ならもう向こうが攻めてくる手はないし、あとは無効をつぶす手立てさえ考えればいいんでしょ」
「そうだよ?」
「じゃあ簡単じゃん。投稿内容全部記録してるんだから、どこが嘘なのか全部調べて、それを1個ずつ問い詰めていけばいい。それに、もともと二度とこっちに接触しないし、一切関与しないってしていたのにいきなり関与してきたじゃん。そのときの証拠は残ってるわけだし、そこでも突っ込める。なら無敵じゃない?」
言われてみればその通りである。
ならばあとは証拠固めさえしておけば万全である。
「なら投稿内容を1個ずつ確認していきましょうか。それでもってあとは大塚君たちと連絡を取って終わりかな?」
「そうですね。じゃあ始めましょうか」
義母の一言で今後の動きが決まったところで片っ端から確認していく。
すべて終わらせたところで電話をかける。
『もしもし?』
「もしもし。今時間あるか?」
『あるぞ。今度の配信関連のことか?』
「そうだ。もし居るなら彩希さんにも出てほしいんだが」
『なら簡単だ。スピーカーモードにすればいいだけだからな。ちょっと待ってろ』
そう言ってすぐにスピーカーモードにしたのか、電話越しに武弥と彩希の会話が聞こえてくる。
『おーい、彩希、政信から電話だ』
『政信くん?あれかな、今度の配信のやつかな?』
『多分な。モウスピーカーモードにしてるから』
『早くない?』
「彩希ちゃん、急がなくていいよ」
『なんでちとせちゃんの声がするのかなぁ?ひょっとして今一緒にいるの?』
「いたら悪いかね?」
『まさか今までずっといちゃいちゃしてたんじゃないでしょうね?』
「俺達はしてない」
『俺達はってどういうこと?』
「親のいちゃいちゃを見せつけられてたんですよ!」
『あぁ……、ご愁傷さまです。…で、要件は来週のことかな?』
「そのとおりだ。本当は4人で集まりたいんだが、あまり時間がない。だから電話で済まさせてくれ」
『ほーい。じゃあ準備するからちょっとまってて』
そう言うと、何やらガサゴソ音を立て始める向こう。
一方のちとせは。
「政信が彩希ちゃんと仲良く喋ってる……」
嫉妬心に燃えていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます