2章 ちとせの政信奪還作戦
第1話 政信とちとせと部活と
1章のおさらい
政信という彼氏がいながら、双子の妹の彼氏で政信の親友の邦彦と浮気していた千春。
その事実に気づいた政信とちとせは復讐を開始する。
千春・ちとせの親も巻き込み、学校と家の二箇所で復讐を成功させる。
さらに政信の策略により全世界にその蛮行が知れ渡り、大成功を収める。
そして休み明けの月曜日、政信とちとせは部活への復帰を果たし、ちとせは政信を堕とすべく、全力で挑みにかかるのであった……
//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
一通り話し終わったところで担任がやってきて、彩希さんは自分の教室に帰っていた。
その後は何もなくいつもどおり時間が過ぎ去り、放課後。
俺は音楽室に来ていた。
千春の浮気が発覚して以来、数週間ぶりである。
実は俺、吹奏楽部のマネージャー兼指導者なのである。
コンクールなどの指導は顧問がやるが、演奏会の曲目のうち、クラシック以外は全て俺が担当する。
だから俺が数週間休んでいたということは、その分見なくてはならないことが多く更にピッチを上げないといけないというわけだ。
あえて少し遅れ気味で行き、ドアを開けて指揮台へ一直線。
「こんにちは、久しぶりですね」
「こんにちは。やっと来たか。今日からまたよろしく、井野」
「ああ、今日からまた復帰しますよ。じゃあとりあえず演奏を聞きましょうかね。一応今日中に体育館での練習に入ります。今回はマーチングの練習も入ってきますから。もちろん定期演奏会だからといって手抜きは許しませんよ」
「はいっ!」
「じゃあまずはMEGALOVANIAから」
そう言って指揮棒を構え、演奏を始める。
一通り聞いていくうちに、段々とイライラしてくるのがわかる。
どうやらそれはダダ漏れなようで、部員たちの顔が少しずつ引きつっていくのが見える。
演奏が終わるとまず幹部(部長、副部長、ドラムメジャー、各学年代表)が前に来る。
ちとせは2年生代表なので前に出てきて、しれっと俺の隣に立つ。
いざ俺が暴走したときの歯止め役を兼ねているのである。
「先に聞くけど、この数週間ちゃんと練習してた?」
「してたわよ。いつもどおりに」
「ならばなぜこのレベルになってる?上がるもしくは留まるならまだしも、下がってんじゃねえか。1回直ったところを何度もやらせんじゃねえよボケナス。……じゃあ初めから順番にやっていきます。最初の出だしはいいからAから」
明らかにサボっていたのが丸わかりな演奏に、いつも以上にキレながら話す俺。
そしてその肩にそっと手を置くちとせ。
ふとそっちを見て、アイコンタクトを交わす。
要するにもうちょい落ち着けということだ。
できる範囲で抑えつつ最初から徹底的に直していく。
「今日はここで終わりにします。後半部は明日しっかりとやるから覚悟しておくように」
「はい!」
「それから今後、このように一度出来るようになったことが出来なくなるということがないように。きちんと練習しておくこと、いいね?」
「はい!」
「よし、解散!」
結局、復活後最初の練習はイライラしっぱなしで終わった。
そのままさっさと片付けを済ませ、先生に報告したところで帰宅を開始する俺。
スタスタと歩きながら校門を出たところで。
「政信、ちょっと今日いつもより機嫌悪い?」
いつの間にかそばに来ていたちとせに声かけられた。
////////////////////////////////////////////////////////////////////////
復讐も終わったのでラブコメ編です!
まずは女性不信の政信くんをちとせちゃんが堕としにかかります。
いろいろ設定が加わってますが気にしないでください。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます