カクヨム5万PV突破記念SS 政信の誕生日(高3)

 今日は11月29日である。

 すなわち、いい肉の日である。

 だが、俺に関してはもっと大事な日でもある。

 今日は18歳になる日であり、俺が結婚可能になる日である。

 そんな事を考えつつ過ごしたものの、結局いつもと違うことは何も起こらないまま時間が過ぎ。

 気づけばもう夜の9時。

 いつも通りお風呂に入ることになったのだが。


「政信、今日はゆっくり入ってきて」


 と懇願されたので、かなりゆっくりと湯船に浸かっていた。

 そしてお風呂から出て。


「ちとせ、お風呂どうぞ……って何してんの?」


 全裸の状態にリボンだけを巻き付けた謎の格好をしているちとせがいた。



「えっとね、今日は政信の誕生日でしょ?」

「そうだよ、18になったんだよ」

「だから、プレゼントはわ・た・し」


 こんなに反応に困るのは初めてだ。

 こういうシチュエーションがあるのは知っていたけど、まさか本当にやる人がいるなんて思わなかった。

 嬉しいんだけど、結構恥ずかしい。

 リボンしか身に着けてないせいで、ビキニよりもエロい格好になっている。


 と、机の上に謎の書類があるのを見つけた。

 そこにあったのは。


 『婚姻届』と書かれた一枚の紙。

 『妻となる人』のところには『高山ちとせ』と記入済みで、保証人も記載済み。

 後は俺が『夫となる人』のところを記入すればよいだけ。


「ちとせ、プレゼントってそういうこと?」

「うん。身も心も政信のものだよ」

「じゃあ明日は朝イチで婚姻届出しに行くか」

「でもその前にプレゼント開けてほしいな」

「ほんとに良いのか?」

「いいよ。ていうか早く食べて欲しいんだけど」


 そう言われて興奮しない男子が居るだろうか。

 少なくとも俺の中ではノーである。

 というわけで解きにかかる俺。


 シュルシュルっと音を立ててリボンが解け、中からちとせが現れる。


「政信、リボンを解いたのは良いけどなんかないの……きゃっ!」


 お姫様抱っこした瞬間、可愛い叫び声を小さく上げるちとせ。


「ちとせ、もう我慢できないや」


 その宣言にちとせは顔を赤らめ。

 そしてそのまま寝室へ連れていき。


 翌日が休みなのを良いことに、お互いに初めてとなる熱い夜を過ごした。





 日は開けて翌日。

 結局ちとせをおいしく頂いた俺は、ちとせとともに昼前まで寝ていた。


「政信ってさ、ベッドじゃ狼さんだね」

「ごめんね、やっぱり我慢できなくって」

「いいの。だってほんとはもっと早く襲ってほしかったんだもん」

「なんで?」

「だって好きな人に抱かれたいって思うのは当たり前でしょ?」

「それもそっか。じゃあこんな我慢しなくてよかったのか」

「そうだよ、おかげであれだけじゃ物足りなくて」

「は?」

「だから、今から食べちゃっていいよ、狼さん」


 そう言って誘惑してくるちとせ。

 結局その誘惑には抗えず、そのままちとせを食べてしまう俺だった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 いつかこんな風になったらいいなー、とちとせは考える。

 今はまだ復讐も終わってないし、なにより政信が若干女性不審になっちゃってるから難しいけど。

 でもせっかく小さい頃から好きだった人と一緒になれるチャンスだ。

 自らそれを手放すなんて真似はしない。


「お姉ちゃんが捨てたんだから、それをもらったっていいよね」


 そう呟いてニヤリと笑うちとせだった。



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お陰様で5万PVを達成することができました!

というわけで今回のSSは政信くんに食べられたいちとせちゃんの妄想でした。

今後の展開をどうぞお楽しみに。


次のSSは10万PV突破時になると思います。


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