第10話 第2回復讐準備 6-2
「簡単よ。今度こそぶっ潰す。それも世界規模でね」
「奇遇だな。俺もそう思ったところだ」
千春の反抗が分かった瞬間の反応が二人してこれである。
いかに頭にきているのかがよく分かるだろう。
特にちとせの怒り具合と言ったら尋常じゃないくらいである。
いかんせん後ろにどす黒いオーラが渦巻いている。
こんなところに他の人が来たら卒倒するだろうなと思いつつ、会話を続けていく。
「さて、あいつは反省するどころか喧嘩をふっかけてきたわけであるが」
「そんなのやることは一つでしょ。とにかく再起不能にするのよ」
「再起不能ね……、まあいっか、そのくらいしてやらないと許せないしな」
「そこは引き止めるところじゃないの?」
「引き止めたくても自分が同じことしそうだから引き止めん」
「そう。ところでさ、なんで姉のスイッターアカウント知ってたわけ?てかフォローしてたら気づかれるよね」
「そこは大丈夫だ。何を隠そう、昨日の午前中のうちに聞き出しておいたのさ。自分のアカウントのフォローを解除したように見せて、裏アカウントでフォローを継続しているからすべての動きは筒抜けってわけだ」
「ということは、ちょっとでも動けばすぐに分かるのね?」
「そういうことだ。……あいつらに関してだが」
「あいつら?自主退学&働き先がなくなるまで潰すんでしょ。それで何か?」
「全ての働き先がなくなるまでか?それこそお水とか」
「当たり前でしょ。そうすればお父さんの会社でタダ働きできるもの」
要するに、
そうすると、ちとせのお父さん(千春の父でもある)が経営する会社でタダ働きというわけだ。
しかも、丁度いいことに辺鄙なところにあるいわゆる左遷先があって、給料はものすごく少ないくせに仕事量はとてつもなく多いという過酷な労働が待っているという。
そこには、仕事ができないくせに他人から仕事の成果を奪うようなクズどもを集めているらしく、彼らもその仲間入りというわけだ。
なるほど、そこで一生働くのなら最高である。
だが、その前に他の全ての働き口が就職を拒否するような状況を作るのが最優先事項である。
すなわち、彼らのクズっぷりを世界中に知らしめれば良いのだ。
それを即座に思いつくちとせの頭の中ってどうなってるのだろうか。
少し恐怖を抱きながら、ちとせの話に耳を傾けると、突然とんでもないことを言い出した。
「ちょうどいいからさ、今日家来てよ。両親にも協力してもらおう」
「分かった……ってそれダメでしょ!両親経由で千春に筒抜けになっちゃうじゃん」
「ならないよ。だって今日から千春は叔父の家に監禁されたんだから」
「まさかのそっち?」
「そう。反省するまで監禁。だから漏れる心配はないし、やっぱりショックで体調が優れないといえば学校も休める」
「まさかとは思うが、明日から学校に行かずに準備するのか?」
「そのほうが確実でしょ。両親経由で政信の家にも連絡しておくから。うちの両親なら人を叩き潰す術をいっぱい知っているし。」
「おまえの両親何者だよ。優しいおじさんとおばさんじゃなかったのか」
「私の今までのやり方は全部両親から教わったのよ」
結論。
ちとせの両親は結構ヤバそう。
とりあえず、これで俺は今日からちとせの家にお世話になることが決定した。
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徹底的に潰して、性活のために(千春が)A◯に出演するという案がありました。
ただ、それすらもできない状況に追い込み、超極限状態で今後過ごしていくというほうが復讐になると思ったので、そうしています。
ちなみに過酷な労働とは後日公表するつもりです。
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