第8話 高山千春の諸事情
○前置き
今回は千春の裏事情です。
学校の一連の出来事の後の話です(一人でいるときの回想録です)。
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政信と
私のほうが全てにおいて上のはずなのに。
そもそもの原因は私と政信の母親が友人だったことだ。
それどころか、父親に至っては元同級生だったという。
そんな状態だったせいで、私は政信と結婚することが決められたようなものだった。
両親は姉妹のどちらでも良かったようだが、私の方が政信と遊んでいたために、私が政信と結婚することが決定事項になってしまった。
最初の頃はまだ良かった。
でも、だんだん大きくなるにつれ、デートに行くようになると状況も変わった。
政信は私が欲しいといっても買ってくれない事があった。
美人の私がお願いしてるのに聞かないこともあった。
そんなある日、私は政信の友人に会った。
彼が邦彦で、最初は相談だけだったのが、だんだんデートするようになっていった。
邦彦は政信と違って私のわがままも聞いてくれるし、欲しいものも買ってくれる。
でも、私は邦彦とこのままじゃ付き合えない。
一度だけ、両親に政信と結婚することを確定にしないでほしいと言ったことがある。
でも、両親は、政信を信用しきっていて、
「彼ほど良い男はいないよ」
と言って、私の言うことはちっとも聞いてくれなかった。
だから、私は邦彦と影で付き合っていた。
邦彦も、地味な妹より私のほうが好きになってくれた。
だから、妹から名実ともに邦彦を奪うことを決意した。
でも普通に政信と別れて邦彦と付き合うと、私は政信や両親、それにおじさんとおばさんを裏切った悪い娘になってしまう。
だから、私達は画策した。
政信がちとせと浮気したことにすれば、私達は良い娘のままでいられる。
そればかりか、ちとせや政信から明るい未来を奪える、そう思っていた。
なのに。
政信達は私達を潰しにかかってきた。
万が一学校内で真実が広まっても、それが嘘だということにすればなんとかなるはずだったのに。
だけど、彼らのほうが一枚上手だった。
ネット上で生配信されてしまった。
そのうえ先生たちに叱られ、自宅謹慎になった。
政信のくせに。
たかがあいつらのくせに。
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さないユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ!
あいつらなんか死んでしまえ。
もう二度と許さない。
絶対に潰してやる。
今に覚えておくがいい。
私のほうが上だということを思い知らせてやる。
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というわけで、裏事情でした。
次回からは地獄落とし第2弾です。
ここで怒った千春ちゃんの逆襲(もとい悪あがき)にどう対処していくのか?
次回は27日8時投稿です。
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