case1 「Endress Dream」~パート1・退屈~
22世紀に入り、人類の技術は急速に発展したことで、意図的に自分が見たい夢を見ることが出来る機械までもが作られた。人々は現実での疲労を紛らわそうとするかのように、夢に入り浸っていた。
しかし、長所と短所は表裏一体であり、夢に入った者が夢の中で現実世界に帰りたくないと感じると、強制夢幻製造没入機、通称〈
俺、
それに比べて夜はいい。信頼出来る仲間と共に
そんな風に物思いに更けていると、俺の
話しますか? はい/いいえ
俺は迷わずいいえを選択し、物思いに更けることに…
「ねえ、樹。今何か、ものすごく失礼な事考えてなかった?」
お嬢様もどきが勝負を仕掛けてきた。
どうする? 戦う/逃げる
もちろん、逃げるに決まっている。さて、今日の夕飯の献立でも考えるか…
「樹?どうしたのかな?人が話しかけたのに無視?ねぇ、ねぇ、ねぇ」
うまく逃げられなかったようだ。俺は仕方なく、ボールペンの先で小突いてくる、いや、ぶっ刺してくる夢香に反応してやることにした。
「なんだ、お嬢様もどき。俺の貴重な休み時間を奪っているんだから言いたいことはは簡潔に20字にまとめてから言えよ」
「あなたは、どれだけ女の子を傷つければ気がすむの?それにその呼び方やめてよ!」
「えっ、傷ついてたのか。言ってくれれば
「コイツ……」
「夫婦漫才はその辺にしてください、お兄ちゃん」
夢香を適当にあしらっていると妹である
「どうしたの、栖?なにか、困ったことでもあったの?」
「はぁ…私と夢香さんとの態度が違いすぎますよ。夢香さんの話も真面目に聞いてあげてください」
俺は仕方なく身体は動かさずに夢香の話を聞いてあげることにした。
「聞いたか、夢香。栖のお言葉にせいぜい感謝することだな。で、用件は?」
「
「やっとか、最近仕事がなかったもんな。で、具体的な情報は?」
「それは、今日優美さんが自分で伝えるって」
「了解。これ以上話しかけるな。俺は無駄なことは極力避けたいからな」
「コイツ……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます