スットコどっこい戦隊・クソレンジャー
羽弦トリス
第1話ケーキ男爵
赤レンジャーは毎朝、乾布摩擦を日課としている。
御年72歳。
そこへ、ある若者が近付いてきた。
「あのう、赤レンジャーさん?」
「そうじゃよ」
「僕はクソレンジャーさんを応援するものです。これ食べて下さい」
若者は箱を赤レンジャーに渡した。
「これは、これは、ありがとう。皆で食べますばい」
若者は去って言った。
赤レンジャーは秘密団地に戻った。
「桃レンジャー、ファンからケーキもらった。お茶を用意してくんなまし」
「あいよ、あたたた、最近腰が痛くてたまんねぇや」
クソレンジャーは5人いる。皆を集めてケーキを取り分けた。
ケーキは4つしか入ってなかった。
「アイツ、はめやがったな!内輪喧嘩をさせようとしやがって」
「赤レンジャー、あたすは糖尿病だからケーキはいらん」
「黒レンジャーいいのか?」
「ああ、いいよ」
赤、青、黄、桃レンジャーはケーキを食べ、黒レンジャーは寒天を食べた。
今さらだが、クソレンジャーの平均年齢は75歳である。桃レンジャーは81歳である。
ケーキ男爵が狙った内輪喧嘩は起きなかった。
逆に仲良くなった。
ケーキ男爵は所属先のビョーマ建設をクビになった。
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