13 五日ぶりのバスと、最悪のアクシデント

と、回想は終わりっと。

もう帰り。

早いな、四年生の一番最初の日はすごい楽しみにしてたのに。

しょうがない。いつかは終わるんだから。


「…い、樹々‼そろそろ起きろっつーの‼」

目を開けると、血相変えて鬼形相してる蒼也がアップで映っていた。

私、いつのまにか寝てたの…?

びくった。

「…はい、起きます」

「もうみんな振り返り書き始めてるぞ。急いで行くぞ」

「は~い」

荷物を全て持ち、走ってバスの階段を降りた。

……いや、降りようとした。

そして、手を繋いだまま階段。

駆け下りようとしたのに。


蒼也の体が傾く。

私は手を伸ばしたけど届かず。

蒼也は階段の下に落ちていった……。

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