馳せる想いと現実

@michibata

叶わない想いと届かない願い

 この村には、金色の光と温かな光に包まれている場所がある。


 もうすぐここも、もうすぐこの陽だまりも土地の再開発により失われようとしている。


 手を広げ、渇望しても過ぎ去った日々の零れ落ちる涙の雫ややるせなさが溢れるばかりで


 現実は無常であり非情。僕に出来ることは何もない。


 想いでの地、そこでの日々さへもう戻らない。


 さよならの言葉を言うまでの時間


 別れの悲しさ、それさえも許されない。


 憎むべきは何だろうか


 恨むべきは誰なのだろうか


 全てを忘れすべてを許す


 そんな大人にはなれなかった。


 けど、いまならあの日々達に少し手が届く気がした。


 ただ憧れた誰かの背を追いかける。


 その先は暗く果てしない


 でも、今でも心はこの地に根付いている。

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