楽して生きるミニマムLIFE

@DAI316

軽いうつ病の父と過ごした幼少期

 僕は、ドがつくほどの田舎に生まれ、人よりちょっと貧乏な家庭で育った。その理由は物心つくころから父親が軽いうつ状態で働くことのできない状態だったからだ。あまり記憶にはないが確かに今思えば仕事に行っている時間より家にいる時間、病院に行っている時間の方が長かった気がする。その時の僕は何の疑問も持つことはなく友人の家庭とは少し違うくらいに思っていた。 

 ある時今でも忘れられない出来事が起こった。父が病院での治療の怖さから家からいきなり飛び出し、逃げ出した。田舎だったこともありその日のうちに見つかったが小学生だった僕にはあまりに強く記憶に残る出来事になった。そして、両親は僕が小学4年生くらいの時に離婚し、僕はそれ以来父には会っていない。  

 父は穏やかで優しい人だったのだと思う。でもそれ以上に、仕事でつらいことがあった時塞ぎこみ、一人で抱え込んでしまう人だったらしい。僕はもし父が人に頼ったり悩みを打ち明けられる人だったら、嫌なことから逃げる勇気を持ち合わせていたらよかったのにとふと思う。そうすれば今でもすぐ電話して、くだらないことを話せる関係だったのかもしれないのにと。

 僕は母が一生懸命育ててくれたおかげで、今では上京し好き勝手に生きさせてもらってる。もう二度と父親と会うことはないだろうけど、父の生き方から反面教師で学んだことがある。僕はつらいとき、死にたくなった時には抱え込まずにまずは嫌なことから全力で逃げる。人に何を言われようがどう思われようが関係ない。楽しく自分らしく生きるのが僕のモットーだ。 

 我慢することは偉くもなんともない。自分の心を殺してまでやる努力、我慢もいらない。あなたはあなたらしく生きる道を探し続けてほしいし、僕もそれを探し続けていくつもりだ。

  

 

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