第3話 ルームって何?

 部屋に戻って今日に出来事を考えていた。


 あいつらと会ったのは不運だった。

 でも、もう7年も探索者シーカー続けてるんだな。


 パソコンを開き、探索者IDを入力し、日本探索者協会のホームページにログイン。


 探索者検索で4人を検索した。


 桂木 静 25歳 日本合衆国🇯🇵

 東日本州・川崎支部所属

 探索者シーカーランク:国内C級

 東日本ランキング:9,312位

 日本ランキング:34,678位

 世界ランキング:圏外


 坂本 朱美 25歳 日本合衆国🇯🇵

 東日本州・川崎支部所属

 探索者シーカーランク:国内C級

 東日本ランキング:12,765位

 日本ランキング:43,765位

 世界ランキング:圏外


 尾張 勇太 25歳 日本合衆国🇯🇵

 東日本州・川崎支部所属

 探索者シーカーランク:国内C級

 東日本ランキング:15,467位

 日本ランキング:54,763位

 世界ランキング:圏外


 三河 春生 25歳 日本合衆国🇯🇵

 東日本州・川崎支部所属

 探索者シーカーランク:国内C級

 東日本ランキング:15,478位

 日本ランキング:54,789位

 世界ランキング:圏外



 ちなみに、俺のマイページから。


 橘 颯 25歳 日本合衆国🇯🇵

 東日本州・川崎支部所属

 探索者シーカーランク:国内E級

 東日本ランキング:12,458,734位(圏外)

 日本ランキング:41,237,467位(圏外)

 世界ランキング:2,309,427,785位(圏外)


 底辺のランキング……。

 ここまで差がつくか?


 まあ、もう関係ない。

 会わなきゃいいんだから……。


 それから、ネットニュースでスキル玉の落とし物に関するニュースが出てないか?調べたが、これといって騒いでる様子はない。


 落としたことに気づいてないのかも?

 


 ところで、このマイ・ダンジョンスキルって何なの?派生スキルのルームって何?


 マイ・ダンジョンと念じても何も起きなかったが、ルームと念じると別の部屋にいた。


「何これ?」


 颯は、高級マンションと見間違えるくらいの豪華な部屋にいた。

 部屋の造りはLDKになっていて、リビングだけで30畳はありそうな広さとダイニングキッチンを含めると50畳くらいある、まさにトップランカーでしか住めなさそうな部屋である。

 当然、風呂、トイレも最新式である。


「この部屋を自由に使えるってことなの?

 うーん。凄すぎて、ちょっと怖い。」


 しばらくの間、この部屋でくつろいでいた。


「快適だけど、落ち着かないな。」


 その後、部屋の隅に置いてある、気になってたマネキンの方に行く。


「これって武器と装備だよね。」


 それぞれの武器と装備を右手で触って確認して行く。


〈イエロートラックスーツ〉

 種別:防具

 効果:防御力+1000

 所有者:橘 颯


〈タイガーシューズ〉

 種別:靴

 効果:瞬発力+1000

 所有者:橘 颯


宗左左文字そうざさもんじ

 種別:武器

 効果:戦闘力+1000

 所有者:橘 颯


「ナンジャコリャ!

 効果があり得ない!

 所有者は全部俺!」


 もう、全部着てみる。

 全身黄色なんで、まさに死亡遊戯。

 カタカナ4文字の映画に出てきそう。

 武器も日本刀!

 ググったら織田信長愛用の刀みたいな事書いてあるよ。


 ステータスオープン!


〈ステータス〉

 橘 颯 25歳 探索者LV3

 生命力:35

 魔法力:30

 戦闘力:15(+1000)

 防御力:15(+1000)

 瞬発力:15(+1000)

〈スキル〉

 なし

〈隠しスキル〉

 マイ・ダンジョンLV1

  →ルームLV1


 強!これなら、探索者いけるかも!

 なんだけど。どうしよ?


 まあ、バレたらおおごとになるんで、様子見にしておこう。


 ルームハンパないな!おい!


 元の服に着替えて、元の部屋に帰還。


「ふー、やっぱり、虹玉だけに想像の斜め上から来るなぁ!ヤバすぎやろ!」



 ◇◇◇◇◇



 あれから1週間、ネットニュースを細かくチェックしてるけど、全然ニュースになってない。


 もう、俺のものってことでいいよね!

 

 ダンジョン法も調べたけど、アイテムは登録された所有者に全権利があるって書いてあったし。法的にも問題無さそう。

 危ないから言わないけど……。


 よし!明日の土曜日は、E級ダンジョンで一番近い、小田原ダンジョンに行ってみよう!



 ◇◇◇◇◇



 次の日、俺は電車に乗って、ダンジョン探索するために小田原まで来ていた。もちろん、妹のさくらには言ってない。



「うわー、懐かしいなぁ。5年ぶりかぁ。

 ここは、いい想い出がないなぁ!」


 結局、2年もやってレベル3だったし、スキルもゼロだし、友達もいないからソロだし、E級ダンジョンの小田原ダンジョンは、スライムしかいないのに、よく大怪我してたな(笑)


 また、秘密があるからソロしかできないな(笑)

 (いいえ、友達がいないからです……。)


 まあ、5年も経つとあまり知られてなくてよかったよ!

 (いえいえ、周りがすでにざわざわしていますから……。)


 それじゃ、いっちょやりますか!


 5年ぶりのダンジョン探索スタート!

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