特A事案「少女とドラゴン」④
--博士のご自宅は、どんな様子でしたか?
美里「不審者……その”八神”って人と、スーツ着た2人が家の玄関にいました。それで、博士がいて……怒鳴ってました。『帰れ!』って」
--タケルさんはその時どこに?
タケル「博士に、『部屋の奥にいろ。絶対に出てくるな』って言われたので、その通りにしました」
--”八神”の様子はいかがでしたか?
美里「なんかニヤニヤ笑ってましたね。博士に何か言ってたみたいですけど、遠くからで良く聞こえませんでした。そのまま、近くにあった車に乗って、どこかに行っちゃいました。そのあと私、博士の家に入っていったんですけど、ものすごい勢いで怒鳴られました。『ここにいると危ない!! すぐに帰れ!!』って。
タケル「美里が『何があったの? あの人たちは誰?』って聞くのも無視して、博士は色々準備してました。缶詰とかレトルトのカレーとか……あと、猟銃の弾とかを急リュックに詰めてて。それで、『ここから逃げるぞ』って」
--それは”八神”から、ということでしょうか?
タケル「そうだと思います。実際、あの化け物を従えていたのもあの人みたいだし……」
--化け物……?
タケル「すぐ帰ってきたんですよ、そいつら」
美里「車の音がしたので窓から見てみたら、”八神”って人の乗った車が戻って来るのが見えました。そしたら、いきなり大きな音がして……ミシミシって……最初は地震かと思ってたんですけど違ってて……」
タケル「何かおかしいぞってなって、玄関を開けたんです。そしたら、目の前にマダラ模様があって……家にね、巻き付いてるんですよ」
--一体、何が……?
タケル「蛇です。巨大な蛇」
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