第3章「少女とドラゴン」
特A事案「少女とドラゴン」①
(2015.04.12 20:03:32 インタビュー開始)
(自己紹介など行うが省略)
--まずは、あなたがF県H村に来るまでの経緯を教えていただけますか?
タケル「はい……これは、10年くらいまえの記憶です。森の中で……どこの森かっていうのは未だに思いだせないんですけど、必死に逃げていたんです」
--何かに追われていたんでしょうか?
タケル「それも分かりません。ただただ、恐怖心を抱いていたのを覚えています。必死で逃げて、逃げて、逃げて……森を抜け出たときに、山道の真ん中に博士が立っているのが見えました」
--お手紙に書いてあった、重田博士との出会いですね。
タケル「博士は猟銃を構えていました。一瞬、
--その”何か”というのは、何だったか覚えていますか?
タケル「いえ、これも覚えていないんです。すみません……」
--いえ、お気になさらず。その後は、どうなりましたか?
タケル「僕は、そのまま博士に抱きつきました。博士も『もう大丈夫だ。行こう』って言ってくれて……そのまま博士の車に乗り、H村に来たというわけです」
--H村には、博士の家があったのですね。
タケル「はい。とても広くて、地下室もあって……今思えば、研究所として建てたものだったのかな、と……」
--あなた自身の能力に気づいたのは、その研究所に来てからですね。
タケル「博士が研究していたのは生き物に関してだったから、家にはいろんな動物がいたんです。犬とか猫とかネズミとか、あと豚とか馬なんかもいましたね。そいつらを眺めているうちに僕の体が変化して、それを見た博士がビックリしていて……」
--それで、あなたが”いろいろな生物に変身できる”と知ったわけですね。
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