”通称”オカルト探偵・八神雄二

そんなもんでしょ大嶋

第1章「蛇巫女」

特A事案「蛇巫女」に関するインタビュー記録①

(2021.12.3 14:11:04 インタビュー及び録音開始)


(自己紹介など行うが、省略)


−−それでは馬場さん、お話をうかがってもよろしいですか。


馬場「……」


−−馬場さん?


馬場「ああ、すみません。やはり、昔のことを考えてしまうと……」


−−お気持ち、お察しします。今回は急なお話なので、また別の機会でも……。


馬場「……いいえ、大丈夫です。私も、ある程度は踏ん切りがついていますから。それで、八神さんについてのことでしたっけ?」


−−はい。彼に関することであれば、なんでも。


馬場「そうですね……正直に言いますと……俺もハッキリわかってるわけではないんですよ。事件が一区切りして、落ち着いた時に突然現れて……」


−−突然、ですか。


馬場「はい。俺が村に戻ったときでした」


−−何か特徴的なところはありましたか?


馬場「至って普通の人、という印象でしたね。なんていうか……役場の人っていう感じで」


−−何か彼と話をしましたか?


馬場「自己紹介と、軽い雑談くらいですかね。と言っても、俺もそんなに余裕なかったんで、向こうの質問に答えるのとその人のする話を聞くので精一杯でした」


−−話し方に特徴はありましたか?


馬場「丁寧な人だな、と。腰も低かったです」


−−どんな格好でしたか?


馬場「黒いジャケットに、下はデニムだったと思います。あ、メガネかけてましたね。青いフレームの、わりとおしゃれなヤツ。東京で、行きつけの店があるって言ってました」


−−事件については、知っている様子でしたか?


馬場「ええ。そんなに話してないのに、いろいろ知ってました。まるで見てきたかのように話すから、途中から見てたのかと思ったくらい」


−−他に、彼について覚えていることはありませんか?


馬場「うーん……他ですか……特に何も……」


(30秒の沈黙)


−−いろいろお聞かせいただき、ありがとうございます。では、その事件……「蛇巫女」についてお話いただけますか?


馬場「はい……なんか、インターネットでも有名になっちゃったみたいですね、あの事件」


−−はい。それについての詳細をお聴きしたいのです。


馬場「はい。ちょっと長くなるかと思います。時間、大丈夫ですか?」


−−ええ、構いませんよ。

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