車人(しゃじん)世界の骨折車【AIのべりすと】

星色輝吏っ💤

第0話 暗黒

「はぁぁぁ…………」


 酔いつぶれていた私は、ある日、突如現れた穴を見た。


 大きな穴だった。


「――あ?」


 それは空に開いていた。


「何だ、あれ?」


 真っ黒な、ダークホールを思わせる穴だった。


 だが吸い込まれるわけではなかった。


「ん…………」


 私は酔いのせいか冷静な判断ができず、それが何なのか考える余裕もなかった。


 だからその穴がだんだん私の方へ近づいても、私はただ空へ向かって、手を伸ばしていた。


 それが、それこそが間違いだったのだ。


「えいっ……!」


 それさえなければ、私――いや僕が『骨折車ブレーキン』などと呼ばれることなんてなかったのだ。

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