目覚めたら、人間になっていた・・・んであってる?

トてら

僕、デンビ。

第1話 国立図書館

〈ただいま翻訳表示しておりますのは、本来「ドメ語」と呼ばれる異世界の言葉。

 主人公が見ている景色でございます。〉



ポテポテ、と足音が響く、国立図書館の広い廊下。

やっぱり今日も、いろんな服を着た人が、いろんな本を読みに来ている。


あー、妖精学あのメンドくさい本ってドコにあったかなぁ~。


あしを一生懸命に動かして、まだまだ続く本棚を歩き回る。



「お。レオルじゃないか。」


「やあ!ミナハ。なあ、妖精学の本ってドコにあったっけ?」


途中で会ったのは図書館司書のミナハ。

小さい頃からの、良い友達だ。


「あ?お前、そんなのに興味あったっけ?」


「・・・ないけど。学校の宿題でレポートがでてるんだ。」


「なるほど~。じゃ、コッチついてこい。案内するから。」


ポテポテと同じような足音をたてながら、二人で本棚の間を歩く。





「ここだ。」


「げ・・・分厚い本がいっぱい・・・。」


「まあ、がんばれよ。」


そう言って、ミナハは去っていってしまった。


ハア・・・ひとまず、一番近くにあるのから・・・っと。


ピョン、と飛んで本をゲットし、パラパラと中身をめくる。



「う、わ・・・」


中には文字・・がいっぱい、狭そうに並べられていた。




実はこの本、僕の人生(?)を変えることになるキッカケである。

つまり、この瞬間が、僕のダイナミックな冒険の始まり。

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