第22話ちょっと前進?

【ちょっと前進?】


たった1泊だけれど、俺にとってはクリスマスに続いて年末年始も一緒に過ごした!!


最高にHAPPY、こんな楽しい正月は今までで最高。


なんでこんなに良い人が×2なんだろうってずーっと疑問に思っているんだけど、 


1度聞いたけど答えてくれず、それ以降なかなか本人には聞けないまま、いつかちゃんと聞こうと思う。


その時は・・・・・・。


年末年始のマンションでは、最近のいつものような会話、


「やっぱり年末年始は愛する人と一緒がいいですね」


「そうね、私もうれしいわ、」


「これからも一生、僕と一緒に年越してください」


「そうね、これからもよろしくね」


「よろしくお願いします」


「フフフ」


「は~」


と冗談の応酬。


すごく気が合うと思うんだけど・・・・・・


でも1歩前進・・・かな~・・・かな?


年が明けて自分のマンションに帰る際


『これから柴田さんじゃなくて裕子さんって呼んでいいですか?』


『どうしたの?』


『いや、なんか柴田さんって呼ぶのはちょっと他人行儀っていうか、・・・・裕子さんって呼びたいんです』


『そう?でも会社じゃあ・・・・・・じゃあうちに泊まった時だけ』


『はい、それと高谷君じゃなくて、克己、って呼んでほしいんですけど』


『ん~ 色々要求してくるわね』


『いや、ほら、かわいい弟だったら、やっぱり名前呼びとかじゃないですか』


『わかったわ、うちに泊まりに来た時だけね』


『はい!』


裕子さんと話すようになって、やっと名前呼びまで進んだ、弟扱いだけど。


2日からは自分のマンションからの出社だけど、会社ではずーっと一緒、そうこうして三が日が終わり4日から5日間の連休。


実家に帰る事もなく、1人寂しく、自分のマンションに帰って4日は昼まで寝てぼ-っと。


俺の実家はいわゆる普通のサラリーマン家庭、親父の60歳1次定年退職近くに住宅ローンが終わって、65歳まで働いて給料の1部を蓄え、退職金と65歳からの年金で夫婦の老後の生活が・・・・・・、そうしたら兄貴が結婚してその家を2世帯住宅に建て替えて一緒に住む事になって親父たちと兄貴夫婦がWINWIN。


そのかわり、俺の居場所がなくなった(帰ってもお客さん扱い)。


普通なら正月くらい帰って、久しぶりに家族・・・なのかもしないけれど、俺自身、年末年始は仕事だから、実家には電話であいさつするくらいで、社会人になってからは兄貴の結婚式の時に帰ったくらい、っていうか、俺も一応親族なんだから、遺産相続・・・・・・、


ちらっとその話をしたら、親にそんなに早く死んでほしいのか・・・・・・いやそういう訳じゃないけど、俺に相談もなく実家がそういう事になった事にちょっと不満があるって話をしたら、俺が結婚する時に結婚費用の一切を親父と兄貴が面倒を見るということで話しがついていた。


俺がいないところで勝手に進めていたからちょっとムッとしたので、マンションの頭金も?と聞くと、何甘えてるんだばかもの、と2人から叱られた。


まあ親の老後の面倒を見なくて良いと考えると、次男のお気楽家庭環境なわけで、よしよし。


5日間も休みがあるけれどボッチの俺は、結局どこかに出かける予定もなく、昼過ぎに起きて、洗濯しようか、部屋を掃除しようか・・・・・・何をしようか考えていたが、お腹がすいたので、たまにはコンビニ弁当ではなくファミレスでも行こうと財布をスーツから取り出し、ついでにスーツもよれよれなのでクリーニングに出そうと思い、ポケットの中身を全部だしたところ、クリスマスイブに買った宝くじが出てきた。


これからの5日間の休みが激動の5日間に変わった。


最初に近所の宝くじ売り場に行って900円もらってから行こうと、売り場のおばさんに「お願いします」と言って渡したところ、何か色々説明され、その液晶画面を見るようにとの事だったが、聞き流しながらスマホを見ていた。


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