第11話 4月11日(月)青春学園高等部入学式
今日から晴れての高校生、期待と不安の中始まります。と言っても中等部からエスカレーター式で上がっただけなんだけどね。烏山千歳、出動。
烏山千歳:優美。優美は何クラス?
山本優美:私は5クラス。
烏山千歳:私と同じだねえ。
山本優美:千歳。お願いだから男子とは喧嘩しないでね。
烏山千歳:相手が悪くなければね。
と、私と優美は1年5組。中等部から上がってきた子ばっかなので知り合いがたくさんいます。
双葉弥生:千歳。優美。久しぶり。
烏山千歳:弥生もね。
双葉弥生:千歳。信一さんどう?
烏山千歳:ちゃんと教えてくれるよ。教材選びも私に合わせて選んでくれたよ。
双葉弥生:偏差値35の千歳が東大かあ。ビリギャルより凄いよね。
山本優美:科目が半端じゃないからね。6科目よ。
烏山千歳:お母さんが今のうちに勉強しなさいってうるさいのよ。
双葉弥生:で、東大?なんか極端だね。
と、ここで、クラスの担任の先生がやってきた。
阿部博:みんなよく来た。大学行くなら東大だあ。
双葉弥生:阿部寛と名前の漢字が違うだけで、人気が出るんだから凄い先生よね。
烏山千歳:ふーん。人気あるんだ。
阿部博:俺がいるからには心配ない。みんなの偏差値を20あげてやる。
双葉弥生:先制。偏差値80ある人はどうやって20あげるんですか?
阿部博:双葉か。偏差値80はこのクラスにいるのか。
双葉弥生:私がそうです。
と、クラス中が爆笑の渦。弥生早速やってくれたよね。
阿部博:じゃあ、双葉は東大狙っているのか?
双葉弥生:私も狙っていますけど千歳も狙っています。
烏山千歳:弥生。ばらしちゃダメ。
後藤俊一:千歳は偏差値35だったんじゃなかったけ。
後藤俊一は中学からの悪友です。
烏山千歳:なんで、私の偏差値知ってるのよ。
阿部博:千歳よ。偏差値35なんて関係ない。俺がみんな東大へ行かせてやる。
山本優美:先生あまり無理しない方がいいですよ。
双葉弥生:それに千歳には家庭教師がいるから心配なく。
阿部博:準備はもうしているのか。
烏山千歳:しています。
阿部博:よし。頑張れよ。そいつが使えなくなったらいつでも俺のところに来い。
双葉弥生:先生って熱血教師なんですね。
山本優美:体温何度なんですか?
阿部博:熱血でも体温は36.5度だ。
後藤俊一:先生。無理しない方がいいですよ。本当は風邪ひいているんじゃないんですか?
阿部博:だがコロナよりはましだ。
先生も切り返すよね。ってな感じで1年5組で私はデビューしました。今後どうなるんでしょうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます