第10話孫?

窓を開けると、満点の星。

ひときわ輝く星がが降りてきて、気がつけば、目の前に窓を覆うほどの円盤が浮いていた。


 もしかするとUFOなのか? 私が驚いて、立ちすくんでいると、円盤の底からスポットライトのような光が差してきた。


光の中には人型の影がゆらめいていて、それはやがて、ひとりの女性の姿になった。


なんとなく既視感のある女性は、人なつっこい様子で微笑んで、目の前の私に聞いてきた。


「今は西暦何年ですか」


「2022年です」

私がそう答えると、女性は何度もうなずいた。


「はじめまして、おばあさま」


突然言われたので、言葉が出なかった。

私はまだ二十歳になったばかり。結婚もしていなければ、当然子供だっていない。


 女性は私の手を取って、嬉しそうに言葉を続けた。


「私、千年後のあなたの子孫です。時間旅行で観光に来ました」


(窓を開けると…… 10)

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