第4話 『Hub 』a Time

零時達が勉学とアルバイトに励んで2年目。


高校2年生の11月初旬の事。


零時がアルバイトに入っている雑居ビル内のコンビニの上では、どこかの大学生が10人程集まり、何かをしていた。


『Blutlinie fließt von mir Sammeln und entfesseln Wahres Aussehen』


・・・何やら魔力を感じるな?・・・


空が黒い雲に覆われていき、雷が雑居ビルの中心で鳴り出した。


それは、零時がコンビニの裏へゴミを出しに行っている時に起きた。


この気配!ミルバか!?


うわー!た、助けてくれ~!


零時が上を見上げると外階段の2階扉から大学生の男性1人が怯えながら後ずさりをし、出てくると階段から落ちてきた。


フンッ、人間ごときが我を従わせるなど、言語道断ぞ!


ミルバ~!


零時が叫んだ。


・・・うん?


黒い闘気を纏った3メートル近くある大男は階段から真っ逆さまに降りてきた。


うーん?何だ?お前、なぜ俺を知っている?


大男は服についたホコリを払いながら、

零時を下から上に見上げ、低い声で聞いてきた。


俺だコールだ。久しいな。200年前の魔界会議以来か?


コール?ハッハッハッハッ!バカを言え!コールや会議の事を知っているのは意外だが、そんな弱っちいのがコール?ハッハッハッハッ!

それにな、アイツはよー、人間の勇者って野郎にやられちまったよ!生きてるわけがなかろー!


そうゆう話しになってるんだな。まぁ、間違いではない。

・・・アイツら、俺が1度戻った事は内密にしているのだな。さすがだ・・・


それよりだ、お前は、どうやってコッチの世界に来た?


待て待て!

大男は零時の頭に大きな白い手を乗せてゆっくり目を閉じた。


うぉ!本当に!コールじゃねーか!


やっと分かったか?


あぁ、理解した。俺はな、上にいた人間に儀式って厄介なので呼ばれたのよ。

俺に人間を殺せと言いやがってな。義理も何もねーし、従うかっての。って感じでよ、上にいた奴らを全員、殺してやったわ笑


そ、そうか。なら、その遺体は魔界へ捨ててくれんか?コッチの世界での殺しはややこしいのだ。


零時は話しながら、上を見に行った。


そこには、身体がバラバラになり身体のアチコチが縦横無尽に吹き飛んだ男女の遺体が数体あった。


では、俺は帰るぞ。

あー、そうだ、マギアナには生きている事を伝えておこうぞ。それとだな、勇者達は、まだ俺達(魔王達)を倒そうと必死だ。

早く、戻ってこい。ではな。


西の魔王ミルバは人間が作った魔方陣に入ると戻っていった。


その後の1月中旬、零時はコンビニの店長に2階の事を聞いて不動産へ行き、その部屋を買い取った。


美羽 ここ、マジでアタシ達の部屋なの?


慎吾 スゲ~!


貯金はほとんどを使ったがな。これからは、我らの拠点はここぞ!

レイアウトは皆に任せる。

そして、この魔方陣の詳細を知りたい。俺の友人がな、これを使って魔界を行き来したのだ。


桃 ねー、お風呂は?ないじゃん!


章典 風呂なら簡易的な物をホームセンターで買えるぞ。


桃 んー?覗く気だな?おぬし?


章典 ふっふっふ。もう既に覗き済みぞ!

お胸がペッタン


キッーク!


ォウゲ!

章典の首の骨は折れた。

しかし、すぐに再生した。


慎吾 風呂なら風呂屋とかがあるだろう?


桃 あ、そっか~!じゃ美羽ちゃん一緒に行こう♪


美羽 うん。とりあえずさー、机と椅子、キッチン用品が必要だよね?


これに全員が頷いた。


壁、窓、扉がある、まともな拠点がここに誕生した。


ここから今後の活動は始まる!





















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