第8話 なんやねんおっさん

『貴様ら。。我と同じか』

『わぁ、、結構俺様系だ。。』

焔と宵も全く同じことを思った。

『貴様ら3匹、無礼極まりないな』

『さん。。にん。。心が読まれてる?まさかっ!』

『いかにも、このあたりの自然は我の意識空間』

『でかすぎんだろうがよ。。』

『質が違うのでな』

『で、要件はなーに?そっちから意識空間に入れてきたってことはなにか目的があるんでしょ?』

『うむ。単刀直入に言おう。死ね』

地面が揺れた。そう思った時、足場は無かった。落ちた?いいや落とされた。

『おいおいおいおい!なんつー範囲の地割れだよ!おい煌!焔掴んで飛べ!』

『え、焔とくんとべないのー?』

『こんな時でも呑気な話し方だなおまえはっ!ああ飛べないよ!』

『仕方ないなー。はい。捕まっててねー』

腕がもげそうだった。とてつもない勢いとともにそらに浮き上がる。

『ふむ、やはり飛び方は分かっているようだな。1人を除いて。。』

次の瞬間、地面から太いなんて言葉では表せない、木の棘が焔だけを狙って一斉に伸びてきた。

『おいおい!僕まで死んじゃうでしょーが!』

煌が声を荒らげた。かなり焦っているようだ。

『おいおい!なんで神同士の殺し合いなんてするんだよ!』

『我々は火、光、闇を消せと言われた』

『あらら、僕たちの属性バレてんだ!じゃあ出し惜しみする必要はないね!』

『ほう?我の意識空間の中で貴様の力はほとんど出ないぞ?』

『それはどうかな。。!』

煌が両手を前に出し、膨大な量の光を放った。

『何も。。見えん!?』

大量の棘は全く違う方向に伸びて行った。

『確かに攻撃的な技の威力は出ないかもね。でも目潰しに威力なんて関係ない!』

『煌!焔!逃げるぞ!』

『うん!と言いたいところだけど、意識空間から逃げる方法は僕知らないなぁ。。!』

『それは相手が意図的に入れた場合だ!今回俺たちは場所が変わったことに気づかなかった!つまりやつは自分の意識空間を俺たちの近くに''置いて''いたんだ!そして俺たちは景色に馴染んだ意識空間に気づかず入っちまった!てことは奴は俺たちを意図的に入れた訳じゃねぇ!どこかに範囲があるはずだ!とりあえずとべえ!!』

『ホント君はよく喋るし。。頼りになるよっ!!』



あれからどれだけ時間が経っただろうか。10分、いや15分。とにかく宵と煌は焔を掴んだまま飛び続けた。意識空間を通り過ぎたかも分からずに。

『だぁ!!ここまで来たらさすがに大丈夫じゃねぇか?』

『うん。!そう、だね!あぁ、、疲れた。。』

2人共野原に倒れ込んだ。

『煌。すまない。俺が飛べないせいで迷惑をかけた。』

『ええ?ああ、しんどかったけどまぁいいよ。僕何故か君のこと好きなんだよねぇ』

『そうか。ありがとう』

『男同士で恋人みたいな会話、、してんじゃねえぞ』

馬鹿みたいに息を切らしながら宵が言った

『何はともあれ、1つ分かったことがあるね』

『ああ、、そうだな』

『僕たちには、''敵''がいるらしい。。』

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