縄文時代だと離乳の時期の食べ物の選択は難しい
さて、冬が終わって春が来た。
秋に拾った堅果や焼き畑から収穫した穀物などもそろそろ量が少なくなってくる。
そしてそろそろ双子も大人が食べ物を食べてると指を加えたり、手を伸ばしてきたりして、食べるものを欲しそうにしたりする。
「やー、くさーい、にがーい」
「やー、くさーい、にがーい」
そして双子の食べるもの堅果や穀物をすりつぶして、重湯にしたものからかえないといけないのだが、どうもすりつぶした野草はあまり気にいらないようだ。
灰汁は十分取ってるはずなんだが、大人には気にならないような苦味とかでも敏感に反応するみたいだな
二人共舌で押し出して吐き出してしまった。
「うーん、臭いか?」
双子はコクコク頷く。
「やー」
「やー」
子供は本当野菜とか野草は嫌いだよな、匂いとか味が駄目なんだろう。
そういった成分が体に良かったりもするんだがな。
「じゃあこっちを食ってみてくれ」
今度は釣ってきた鱸を煮込んで、良くすりつぶしたものだ。
「んー、へんなあじー」
「んー、へんなあじー」
双子は首を傾げつつ飲み込む。
「変かー?」
俺の問いかけに頷く双子。
「へんー」
「へんー」
「まあでも草よりはうまいか?」
双子はコクコク頷く。
「うまー」
「うまー」
どうやら白身魚をすりつぶしたものであれば大丈夫らしい。
冬の間に与えていた肉も消化の悪い脂の部分は可能な限り取り除いて、細かくひき肉にして食わせていたが、ある程度は大丈夫みたいだな。
まあ、現代だと生後半年ぐらいから離乳食を始めたりするわけだが。
ちなみに母乳も一日に一回以上は与えているぜ。
栄養が偏りすぎても良くないしな。
春になると浅蜊などの貝がたくさん取れるようになるが、浅蜊は離乳食としては、身が硬く弾力もあり噛み切りにくいので、食わせるなら細かく切ってやらないといけない。
「へんなあじー」
「へんああじー」
いきなり浅蜊のの身の方を食わせるんじゃなくて、だし汁を飲ませてみたが微妙っぽいな。
「へんかー?」
双子は頷く。
「へんー」
「へんー」
ううむ、クラムチャウダーとかアサリの味噌汁はうまいと思うが、やっぱ幼児の味覚だと変に感じるのか。
縄文時代は四季折々に取れる食材を食べていたわけだが、乳児には食わせにくいものが結構あるのが問題ではあるな。
まあ、俺の所謂に生まれた子供は幸いうまく育ってくれているが。
エビ・カニ・イカなんかは消化が悪いので今のところ食わせて無いけどな。
シャンやシャオ達みたいな海産物に完全に頼ってる連中はどうしてるのかチョット興味があるんだが3歳位までは母乳で育ててるかもな。
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