第18話 『神聖』なる護り

 64機ものF2が、帝国の艦隊へと向かって飛行していた。

『対艦番長』という異名も持つその機体の下部から、大量の棒状のものが落下し、それとほぼ同時に前方へ高速で突き進んでいく。


 この時、日本と帝国の戦争が始まった。



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 F2による攻撃開始とほぼ同時刻、那覇空港から飛び立った20機のP3Cも対艦ミサイルを発射した。


 合わせて336発の対艦ミサイルの嵐が、帝国艦隊を襲う。


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 上位竜搭載艦『グレリアス』 甲板


 帝国の国家一大プロジェクトで作られた上位竜搭載艦『グレリアス』。多数のアークドラゴンを搭載して海戦における制空権を確保するために作られたこの艦は、木造にもかかわらず全長200mほどにも及ぶ巨体を持っていた。

 そんなグレリアスの見張り台で、二人の帝国兵が監視の任務についていた。


「おい、本当に二ホンは近づいてるのか?ひょっとして航路を間違えたりしてないよな?」


「ははは。何バカなことを言ってるんだ。この艦に搭載された最新式の魔法航行装置は凄いんだぞ?あるとしたら二ホン軍が怖気づいて逃げたか、そもそも二ホンの位置自体が帝国の情報とは違ったかだろうよ」


「でもよ、あの空飛ぶ白い化け物も全く出てこなくなったし、攻撃してくる気配もないぞ?」


「うーん………魔力探知機にも異常はないようだが、一応アークドラゴンを上空警戒させるように言ってみても良いかもしれないなあ」


 全く二ホンの軍が出てこない現状に、何かがおかしいと少し不安を感じている二人。

 二人の不安は当たっていた。この静けさは、嵐の前の静けさなのだから。


「おい、何かが飛んできてるぞ!」


 甲板にいる別の監視役がそう声を張り上げる。


「な、何だって?」


「二ホンの奴らに違いない!アークドラゴンを飛ばすんだ!」


 二人が慌ててそちらを見ると。


 遠くから、棒のような何かが大量に飛来していた。


「た、対空戦闘始めー--ッ!」


「お、落ち着け、この艦にはあの守りがある!どんな攻撃が来ても………」



 ドーーーーーーーン!!!



 激しい爆発音がし、思わず兵士たちが振り向く。


「な、ジャントラーが一撃で………」


「副旗艦ジャントラー撃沈されました!」



 ドーーーーーーン!



 ドーーーーー-ン!



「ば、爆発音が止まないぞ!どうなってる!」


「あの棒は何なんだ!こっちにぶつかってきて爆発するぞ!?」


「ファルロ、サンガー轟沈!あ、テロッポも………だめだ、沈む艦が多すぎて数えきれないぞ!?」


 右往左往する兵士たち。そのうちの一人が、大声で叫ぶ。


「あ、あの白いのこっちに向かってきてるぞ!?」


「ひ、ひいいいいッ!」


「ぜ、全員伏せろーーーーーーー!」








 その瞬間、耳をつんざくような轟音が響いた。







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本日は具合が悪いので誤字脱字の確認しきれてません。また、遅れてしまい申し訳ありませんでした。

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