夜桜を見に来たのであって再会を期待したわけじゃない




 ハンバーガー、ポテト、コーラを買って秘密基地へと向かった。闇夜か照らす狐火か。五枚の花びらが灰桜色に染まる老木の前に置かれた丸太に座る先客を目にして一瞬戸惑うも、空腹が勝って隣に座った。ガサガサと紙袋から取り出したハンバーガーにかぶりつく。私の分はと問う言葉はまるっと無視をした。






(2022.4.4)


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