始皇帝編‐1

古代中国!

ある赤子が産声を上げた!

赤子の名は嬴ッ!政ッ!(エイッ!セイッ!)

これはやがて『筋の至高帝』と呼ばれる漢の物語!


彼は幼き頃、隣国『趙』にて人質として生活を送っていた!

人質と言われれば、さぞや不遇の時を過ごしたと思われるだろう!

だが彼は違った!

常に死と隣り合わせの境遇に嘆く事なく自らの肉体を鍛え上げ、己を虐げんとする周囲の人間を筋肉の鎧を以てして弾き返したのだ!




やがて彼は趙国内に己を脅かす事の出来る存在がいなくなると悠々と祖国『秦』へと歩き帰って行った!

一方、秦で権勢を振るっていた漢がいた!

名を呂布韋!

圧倒的な武力を背景に宰相の地位にまで上り詰めた傑物だ!

その武名はやがて三国時代においてもあやかられる程である!


呂布韋は帰還した嬴ッ!政ッ!を待ち構え、全軍の前で着物を脱ぎ棄て、自身の筋肉を余すことなく披露した!

秦の兵士たちはその偉丈夫ぶりに歓声を上げ、喝采する!

しかし!嬴ッ!政ッ!もまた己が筋肉を膨張させ、衣服を引き千切る!

その万里の長城を思わせんばかりの肩幅は兵士たちを絶句させ、驚嘆せしめた!

中には意識を失う者、感涙にむせび泣く者、これは夢だと自身を殴りつけて目を醒まさんとする者まで現れる程であった!

決着!ここに明らかになれり!

人質の身にあって鍛えぬいた実戦的筋肉と、魅せる為に磨かれた筋肉の差が現れたのだ!

敗者はただ去るのみ!

呂布韋は踵を返し、国を去った!

今ここに、真なる秦の支配者が定まったのだ!

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