青の青さよ 蝶よ飛べ
心破れて 雪は降り
我が命燃え 雪片を
熔かし尽くして 熱は冷め
恋心覚め 君は行く
命の始め 萌え上がる
緑の如く 心揺れ
竹の笹には 噛んだ跡
小さな虫の 生きた跡
残してどこか 飛んでゆく
綿毛のように どこまでも
散らばり見えぬ 所まで
届く手の中 温もりは
雪の後咲く 椿かな
紅を拭いて 噛み締める
その唇は 真っ白な
冬の色した 雪化粧
君の隣に 僕は行く
再び会うて 笑み溢れ
君の為なら 冬の中
寒さも忘れ 祈ろうぞ
オオミナカミの ミヲヤカミ
水の流れに 任せては
漂い歩く 水面にて
蜻蛉(せいれい)は飛び 水しぶき
鳥のカワセミ 声をあげ
君の内耳へ 響くとき
我が御空の音 強まりて
心揺らして 青くする
大空の音は 真っ青な
色の瞳の 輝きて
貫き通す 玉の音
黄金(こがね)の響き 冴えわたり
肌に立つ鳥 泣きわめき
手を繋ぎ合い 涙する
慈悲の心に 会ってから
二人は共に 歩み出し
明日への扉 開いては
大空を行く たくさんの
色とりどりの 鳥たちの
翼を広げ 羽ばたいて
旅をするとき 絆あり
あの白い雲 向こうには
何が有るかと 追い求む
追えば追うほど 消えてゆく
陽炎のよう 白色の
炎は揺れて 青に消え
ただ一面の 青の青
青空吹いて 白生まれ
また雪が降り 地を染めて
積もり積もりて 層となる
雪の世界は 広がりて
我が想いには 染まらずや
雪は雪の音 心色
白は白の絵 染まらずや
積もった雪が 融ける時
春の息吹に 目を覚ます
僕らは二人 目を覚ます
新世界には 二人だけ
なのかもしれぬ 知らぬだけ
この世の広さ 測れずに
広さに溺れ 身動きの
取れぬ寒さに 凍えては
深く沈みて 底に触れ
湖水面 大空と
透けて輝く 青の色
ただ残るのは 青の色
青い青色 深い青
青が濃くなり 黒くなる
ときにはすでに 空の中
翼の鎖 振り解き
再び飛んで 旅へ出る
自由を求め 飛び続け
白いお土の 上に立ち
扉を仰ぐ 天国の
門戸は開き 新世界
行ったことない 世の中へ
二人合わせて 歩を入れる
ときに蝶々の 青い羽根
弾け飛ぶ色 青い色
一面染める その青さ
君は目を閉じ 顔覆う
光収まり 目は慣れて
世界の姿 見えるとき
青の青さよ 蝶よ飛べ。
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