しあわせノート
ズットイッショ
第1話
幼稚園の送迎から帰ってきたら時々泣いていた。
うまくお母さん方とお付き合いできないのだった。
自分が話す言葉は、一生懸命話にくわわろうとするのだけれど、
つながらないで、きえていってしまう。滑稽だったりみじめだったり。
家に帰ると手や顔をあらって、しばらくしてノートに向かう。
「しあわせノート№7」とかいてある。
ずっと日記を書いてきた。
子どもがもっと小さい時も。すこしの合間に。
描いていると、しあわせがだんだんあふれてくる。
他の家族とは違うが、我が家のしあわせなアイデアがうかんでくる。
まだ行ったことのない公園や小さな浜にいってみよう。
今度の日曜日のご飯は子供をびっくり喜ばせよう。
こんな歌を一緒に歌ってみよう。
子どもたちへのクリスマスのプレゼントを探しに街をさまよった時の
しあわせな暖かな気持ち。
なつやすみは家族の時間。朝から夜まで。
寒い冬にはお布団で一緒にくるまっておはなしをしたときの子供たちの可愛い目。
おつきみをしよう。ススキを一緒に探しに行こうか。しらたまでおだんごつくろうか。
日記から始まった旅行や大冒険、人との出会い、子供の進路、人生があった。
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