飴とチョコ【短編】

ゆる男

第1話…飴とチョコ


僕は飴を持っている

この飴は僕の愛情だ

君はチョコを持っている

このチョコは君の愛情だ


僕は君に飴をあげる


君は「ありがとう。はい。お返し」


と僕にチョコを渡す

また僕は君に飴をあげる


また君は「ありがとう。はい。お返し」


と僕にチョコを渡す

それの繰り返し

あれ?なんでだろう?

君から先にチョコ渡されたことなんてないや


見返りは別にいらない

でもすごく悲しくて

寂しかった

でもそれでもいい

僕は君に飴をあげてるだけでいいんだ

もらった飴を食べてる君が好き


でもね


「もう飴は飽きた」


君が言ったセリフ

戸惑う僕


「ガムが欲しい」


他の物を欲しがる君

悲しむ僕

誰の愛情かはわらない

ガムなんて持ってない

でも僕は探した


「はい。ガムだよ」


「私の好きなのはこれじゃない。」


否定された

僕はガムなんて持ってない

でも君が求めるならガムを探して来なきゃ


「はい。ガム」


「これじゃない」


君は納得してくれない

僕も納得していない


「僕はガムなんて持ってないよ」


「じゃあガム持ってないあなたはいらない」


僕は捨てられた

君の言葉は棘がある

心に刺さって痛い


「ガム持ってない僕は嫌いなの?」


「いや、あなたより彼の方が私の欲しい物をなんでも出してくれる」


誰だこの男は

君の言葉は棘がある

今も取れなくて痛い


「彼はガムをくれるのにあなたはくれない

この差がある限りチョコはあげない」


僕は捨てられた

飴を好きになってもらえなかったから

君はチョコをくれないのにガムを欲しがる


僕にガムがないから

僕は捨てられる

こんな理不尽な愛情は

ゴミ箱に捨てておこう

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飴とチョコ【短編】 ゆる男 @yuruo

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