200pv突破記念「社畜君と幼い青龍if」
実生活がバタバタしておりました猫助です。久しぶりに編集ページを開いたら、まさかの200pv突破に大変驚きました。読んで下さった皆さま、本当にありがとうございます。
今回は200pv突破記念として、社畜なオタク君がオタク君を探しに来た幼い青林と出会うifストーリーを公開します。
実はこの「2次元男子と」を始めるに当たって、所謂二次創作のあるあるやらお決まりやらをやってみたいという気持ちがあったのでこの先もそんなネタが出現するかと思います。個人の地雷、解釈違い問題もあるかもしれません。当たってしまった方がいらっしゃいましたらこの場でお詫び申し上げます。
こんな感じですが、お付き合い頂けたら幸いです。繰り返しになりますが、読んで下さる人がいる、というのがめちゃくちゃ嬉しいです。本当にありがとうございます。
2022年 10月 17日
追記:公開が遅れている間に300pv行きそうで色んな意味で震えました。
毎日毎日長時間PCと睨めっこを続けていた俺の目はここ1年で多大なダメージを受けていた。どうも全体的にボンヤリとしていて、光を放つ物は特にそのピントが合わなくなっている。先日は満月が二重三重にダブっていて、昨夜は信号機のピクトグラムが陽炎のように揺らいでいた。目薬のドーピングにもそろそろ限界が見えてきているが、薬局にある某栄養ドリンクのポップの謳い文句である「疲れていても休めない貴方」にバッチリ該当する俺は、完全に失明でもしない限り仕事を続けるしかない。いや、下手すると視力が消し飛んでも働かされるかも。俺が期待と緊張でドキドキしながら新卒採用で入ったのはそんな会社で、今となっては説教と残業が発生しないかでドキドキの毎日だ。
今日は取引先からの納期短縮要請があり、上司からのお説教という名の八つ当たり確定演出が出たところに追い打ちで他部署へ行ってしまっていた週明けまでの書類がI'm homeしてくるという、胃酸で胸アツな展開があった。お陰でHPもMPも瀕死。今ならスライムにすら雑魚刈りされ、始まりの国の王様も魔王討伐を依頼することに躊躇うだろうというボロボロ具合。働かない頭を無理矢理労働させ腱鞘炎で痛みを通り越して感覚が不確かな手でタイピングを続け、気がつけば時刻は深夜3時。僅かに俺の頭上の電気が付いているだけで他は真っ暗な上に優雅におひとりパークならぬおひとりワーク(もちろん俺以外は家に帰っている)しているこの状況に、ふと、なにか出るのではと思った。心なしか天気も荒れてきているし、なにより少し過ぎたとはいえほぼ丑三つ時。ここまでお膳立てされてそれを食わない物の怪はいるのだろうか・・・。
そんな事を考えていたせいか、視界の端で青い稲妻が走ったように見えた。
「ぇっ」
思わず二度見。だが、やはりというかそこにはなにも無い。
「なんだ」
ホッとして再度画面に向き合うと、またしても稲妻が見えた。しかもさっきより長く視認できた。
いよいよ目玉がバグってきたかそれとも脳みそが痛んできたか。いや待て、まさか電気回路になにかあるんじゃ。もしそうなら早く設備課に連絡をって、今俺しかいねぇじゃねぇか!?万が一データ飛んだら俺の首も?いや逆にクビなら良いのかもしれないが、データ全復旧とかサービス残業させられたら?え、死。
体感0.5秒でここまで考えた俺は若干千鳥足になりながら稲妻が見えた場所まで進んだ。その間もバチバチッと短く、だが確実に発生時間はどんどん長く稲妻が生まれている。
こえぇよぉこえぇよぉ。先月労基から電話がきた時の上司並みにこえぇよぉ。
あと3歩で発生源が見える。そんな距離まで詰めたところで、稲妻は一気にバカデカくスパークした。余りの光量に眩しさを通り越して痛みすらあったような気がする。リアルに「目が、目がぁぁぁぁ」状態。
「うわぁっ、あっ、ああああああ!」
「おや、人がいたのか」
パニックの中で舌っ足らずな男の子の声が聞こえて、とうとう鼓膜までやられたかと逆に冷静になっていた。しかしそれでも目への被害が甚大過ぎて悶絶が止まらない。
「め、目がぁ!」
「すまないな。まさか人がいるとは思いも寄らず。どれ」
「いっ!?」
ぐいっと顔を上げさせられると目に冷たい手が当てられた感覚がした。こめかみになにか細い刃物のようなものが触っていて真っ白な視界と相まって恐怖体験以外の何物でもない。
「動くなよ」
怖くて動けませんが!?
そんな俺の心の声など届く訳もなく、手の主は俺の目をそれぞれ縦に撫でた。すると徐々に視界に色が戻り、外を認識できるようになった。ついでになんか視界がスッキリしている。
「あ、れ?」
「詫びと言ってはなんだが、眼精疲労が酷かったからな。回復術をかけさせて貰った」
そんな爽やかお目々に映るのは、黒っぽいような青色のような髪と瞳の美少年・・・少年?てか人?手袋を貫いている長い爪と相まって、何故か胡散臭い露店で見るような青い龍が連想された。コスプレのような中華風の服を着ているが、それが安いものではないことは「2着目以降半額」期間にまとめ買いしたスーツやらYシャツしか持っていない俺でも判るくらい上等な物だった。
「ああ、名乗るのが先か。俺は青林。青龍の一族だ」
「お、お、おぅ」
あーこれアレか。昨今ラノベ界隈を席巻している「異世界転生」ってやつか。じゃなきゃ青龍とか青林様なんて名乗らない・・・・って、青林様!?
瞬間、脳内を駆け巡る思い出の数々。青春時代も全ての金も時間も捧げた神ゲー「キセモリ」。就職してからは最早プライベートでスマホに触れることすら出来なくなりなんとなく距離が出来てしまったが、ランクもSSRキャラもレベルカンストさせていた。特に熱を上げていたのがこの青林様!何を隠そう俺は青林様の
「青林様!俺、いえ、
言ったああああ!言えたああああ!もう思い残すことは無い!
「・・・?どこで会った、か?」
「いいえ!ただ、私はっ、
「セイ、だと・・・?」
後に俺は、この時の自分(社畜で壊れた頭&思考回路&諸々の発言)を思い出して「正気じゃなかった」と悶えるのだが、それは
「お前が、俺のセイ!?」
青林様が俺の隣で楽しそうに思い出話をされる時のお話し。
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