第7話マジマンジー!ガジガンジー!

「よーし。ほんだらいっちょ、家康ちゃんに『コラボ』申し込むのよー」


「あのお…」


「なんだよお。おおそうじー。あんたが私をノリノリにさせたんじゃないのよおー!」


「いえ、『コラボ』もいいですが、最初に関羽さんのチャンネルを作らないと何も出来ませんので。関羽さんのユーチューブでのチャンネルを作りましょう」


 そして『チャンネル名』で悩む僕と関羽ちゃん。


「『関羽ちゃんチャンネル』じゃダメなの?」


「いや…、悪くはないですが…。アグネスチャンちゃんみたいで。いまいちパンチに欠けると言いますか」


「アグネスチャンちゃんって誰?その子もつおいの?」


「いえ、この世界の歌手の方のお名前です」


「せっかくなんじゃから強そうな名前がいいんじゃね?ほら、女の子なのに無敵な強さを併せ持つ、しかも私って頭脳明晰じゃん?そういうのを盛り込んだ名前がいいんだけどなあー」


「では『関羽ちゃん無双チャンネル』ってどうですか?」


「うーん。却下」


「ええええええええええ!?何ですの?」


「ラノベの『無双』とか『チート』とか『俺TUEEE』とか私だーい嫌いなの。あれっていい年したおっさんが自分の『はい、僕が神様の能力を超えたとこからー』って感じのばっかで頭悪そうじゃなーい。しかも『ハーレム』、『追放』、『悪役令嬢』も禁止ぃー。頭が悪そうだからー」


「関羽さん。明日から誰も読んでくれなくなるよ」


「何を言ってんの?あんたは」


「チャンネル名ですかあ…。なかなか難しいですね」


「ちなみに私のフルネームってみんな知ってるのかしら」


「あ、はい。ほぼほぼみんな知ってると思いますよ。関羽雲長さんですよね」


「イエース!ほうほう。私の名前はそんなに有名かあー。サインの練習もしとかないとねー」


「関羽さん…。そんなことよりチャンネル名を…」


 そしていろいろ考えるおおそうじと関羽さん。


「関羽雲長…、関羽雲長…、関羽組長…」


「お!それいいじゃん!くみちょーってヤーさんの親分さんのことやろ?」


 何でそれを知ってるんですかーと思う僕。


「そうですけど…。それってどこで知ったんですか?」


「え?研修用の動画で丁寧に説明してくれてたわよ」


 なんてことだ!どこまで研修用の動画は現世のことを詳しく教えているんだ!


「でもいいですね。『関羽組長のお悩み相談チャンネル』とかどうですか?」


「うーん、私の頭脳明晰さは押し出されてるんだけど…、もっとこう無敵なところを、ねえ」


「それなら…、!。関羽さん!『関羽組長の夜露死苦チャンネル』とかってどうです?」


「お、いいじゃん!いいじゃん!族っぽくて。強そうだし。赤兎馬すっきやねんし。それでやるわよ!決まり!マジマンジー!ガジガンジー!」


 そんなこんなで関羽さんのチャンネル名は『関羽組長の夜露死苦チャンネル』に決定した。

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