第3話
「パラレルワールドって知ってる」
一週間後に来た返事はその一言で終わっていた。
「パラレルワールド?」
突然白いページに黒い文字が浮かび上がる
「うわ」
「それは、誰も見たことの無い世界なんだ、その場所に行くと、帰って来れないからね」
つぎつぎとかかれる文字に驚いていると、咳が止まらなくなった。息も苦しい。ナースコール、届かない、間に合わない。
僕はもう……
「嫌だ、死にたくない」
『無理だよ、そっちの世界の君は、もう死ぬ』
「なんで? 嫌だ……」
『生きていれば辛いことや悲しいことが一杯あるんだよ、ならいっそ死んで楽になってもいいんじゃない?』
「そんなこと、どうでもいい、お父さんとお母さんが悲しむのは嫌だ」
『君は自分の――――』
意識がなくなった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます