【SF】未来予知の力
私には少しだけ先の未来が見える。
これから自分が行動する事に対しての結果がぼんやりと脳裏に浮かぶ。物心ついたときからそんな不思議な力があった。
こんな力があると自然と悪い結果になる事や無駄な行動を避けるようになる。だから私はこれまでの人生、無難な道ばかりを歩いてきた。
ある日の事。
街へ出かけた時、小さな子が道路に飛び出す場面に出くわした。
運悪くそこへ猛スピードの車が通りかかり辺りにはブレーキの音が鳴り響いく。
助けても無駄だ。私には最悪の未来が見えていた。
だが私は咄嗟に子供に駆け寄り、子供を守るように蹲った。
自分が巻き添えになるだけだとわかっていたがその時は夢中だった。
ところが、どういう訳か私達は助かった。
車は急ハンドルを切るとそのまま私達を避けて走り去った。
私はその時ようやく自分がただ思い込んでいただけで本当に未来が見ていたわけではなかったのだと気が付いた。
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