第9話 肩の荷が下りたよ!

 ジュウバン~聞いてよ~。


「はいはい」


 ヨンバンが教えてくれたんで、女神のおしゃべり帳にハチバンの出席を頼んだんだ。


「うーん」


 ハチバンすごくいい子だったよ、ひきうけてくれた。


「しまった」


 え?


「ハチバンは、後で一級品にされる」


 どういうこと?


「ハチバンはロックオンされてる」


 だれに? なにに?


「一級品は……二度と表に出てこれない」


 どういうことっ! それは!


「えーと、内緒にしておいてほしいんだ」


 この話をクローズにしろってこと?


「おねがい、そうしてくれる?」


 あい。


 一級品ってなんなの?


「一級品、それは……すごーく最果ての心の奥にしまわれてしまうってこと」


 どうして、ハチバンが?


「ハチバンは優しすぎるの」


 彼女は優しいよ、でもそれが何でダメ?


「ダメ。一生分の夢を見たと言っているから、もう二度とわいてこない気持ちを誰かに、ささげたんだよ」


 エネルギーは循環するの! 大丈夫よ!


「う……ん。そっか。それじゃあオープンで」


 あい、この話を解放するね。


「うん。もし一向に話が進まなかったら、女神をおさえて。ハチバンを支えてあげて」


 ハチバンを支えるのね、わかった。


「おそらく、消耗するよ」


 なにに注意すれば、支えてることになるの?


「注意するのは、ここ、心臓だよ」


 彼女、心臓が?


「うん」


 なんてこった……。


 それで甘いものをひかえてるのか。


「そうだよ!」


 キャラメルあげちゃったよー;;


「ばかーっ。なんてことを……」


 え、だって、体、わたくしといっしょだと思って。


「体は一緒でも部分的に、精神のよりどころとする場所が違うの」


 ええー? そんな……悪いことしちゃった。


「ね? もう、しかたないなあ」


 みゅーん;;

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