ハチバンと話す。

水木レナ

第1話 こんにちは! キャラメル食べる?

「食べるわけないでしょう!」


 あれっ? 頭のいいナンバーズは甘いものが好きだと思ったんだけど。


「……いる」


 ハチバンてさあ、人当たりがよくって評判がいいよねえ。


「え、そう?」


 うんうん、ちょっとした無理や注文もなんなく片づけちゃうしさ。


「う、も、もちろんっ」


 対人関係のプロフェッショナル!


「う、うん!」


 ところでさ、女神って知ってる?


「う?」


 わたくしにとっては、創作するうえで大切なミューズなんだけど、その人がねちょっとしたお茶会を開くというんだ。


「あー、それで?」


 おもしろいひとなんだ。


「ああ」


 だけどちょっと、癖があって人を選ぶと言うか……。


「わかった、そして?」


 お茶会、来てくれる?


「どうして?」


 あなたがいると、場が華やぐからご招待したいの!


「まあそう」


 それに、あなただったら女神も気に入ると思うんだよね。


「まあねえ」


 あなたのそういう気の利いたところ、好かれると思うの。


「うんうん」


 だからさ、大切なお茶会で女神を気持ちよく笑わせてあげて欲しいんだよ。


「あらそう」


 あの人、気難しいからさ、ストレスがたまるらしいの。


 でも、悪いひとじゃないんだよ。


「ははあ、確かにね」


 わたくしの小説に意見やアドバイスをくれるし、そりゃあ頼りにしてるんだ。


 それにね、かわいいものやけなげでいじらしいものが大好きで、人に感謝されるときゅんとしちゃう優しいところがある。


「ほう」


 だからね、天塩と清水と大吟醸と白米! これをこちらで用意するから、ちょっと話相手になってくれないかな。


「まあ、口下手だからね、あなたは」


 わかってくれるぅ?


「うんうん」


 大切な人を怒らせて不快にさせたくないのよ、ほんとうは。


「うん」


 ヨンバンが、あなたなら大丈夫って太鼓判おしてくれたから、ぜひお願いしたいんだけれど。


「残念。いいよ」


 ありがとうっ、実はわたくし、カクヨムで……。


「いいよ、わたしでいいなら。やってあげても」


 あなたでないとだめなんだよ! そういう優しいあなたでないと!


「うふん」


 ありがとう! ありがとうございます! お礼はするから、お願いね!


「うん」


 大好き、ハチバン~。


「うふw」


 やーん、うれしい、涙出た~~。


 ありがと~、プレゼントはなにがいい?


「お花。赤いやつ」


 そっか、カーネーションは好き?


「好き~」


 よしわかった。


 ようし、用意するよ! テーブルに飾っておくから!


「ありがと~すごいうれしい~」


 あなたのしてくれたことに比べれば! じゃあ、これで、また~


「は~い、またね」


 ^^ノシ

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