第35話 ネネ姉御がやって来た!

 自身の能力と目的を再確認した夏希。


 日課の朝の訓練と朝食を済ませた夏希は部屋でのんびりしている。(今日は狩りはお休みだ)


「そういえば皆には1度メールしてから大分経つな。1ヶ月位で帰るってメール送ったんだった。もうあれから3ヶ月は経ってるな…」


 夏希は久々にステータスのメールを確認する。


「うぉっ!すげぇメールの数だ。特に鼎からが多いな。(げっ!20連続の時もある。怖ゎ)」


 夏希は考えた。どう返信するかを…


「えっと…そうだな。まだ村で生活するからこんな感じでいいかな?」


 夏希はメールの返信をする。 


  [しばらく留守にします。探さないで下さい]


 夏希はそう返信すると、来ていたメールを全て削除した。(今さら読むの面倒だからな!)


 夏希の意識は既にメールの事など忘れ、もう違う方向を向いているのであった。


 これからどうするかな?ラグとの模擬戦である程度実力は把握したつもりだけど…

 他の人とも模擬戦してみたいな。村人でもいいけど冒険者としてみたいな。街に行ってみるかな?


 夏希はベッドに横になりながら考えていた。


「バタンッ!!」


 急に激しい音と共にドアが開いた。


「おい、夏希!なんでお前は来ないんだ!」


 おお!ビックリした。え?今日狩りはお休みだよね?ラグだって朝から台所で酒飲んでたし…


「ネネさん、今日狩りは休みですよ?」


「は?まぁとにかく座れ」


 私はベッドから起き上がり木椅子に腰掛けた。


「お前が座るのは床下だろ?正座でな」


 なんで何時もネネさんと会うと正座なんだよ!

 夏希は渋々床下に正座した。


「化粧水だ、化・粧・水・!」


「え?化粧水ならお風呂の帰りに新しいの渡しましたよね?ついでに石鹸とシャンプーも根こそぎ持って行きましたよね」


「ん?なんか文句があるのか?」

 

「滅相も御座いません!ネネ様に使って頂けて光栄です。何ならお代わり出します!」


 夏希はそう言うと、最上級低姿勢形態の土下座をしたのであった。(もうどうにかしてよ…)


「化粧水の事で話を聞くと言っただろ。お前まだ色々持ってるんだろ?他の種類や説明してない別物とかな。いいから喋っちまいなよ~」


 ネネさんは舌舐したなめずりしながら近付いてきて私のアゴ下に指先を這わすのであった。(あ~いけない性癖が目覚めて「ふぅひょわ!」てな感じになる!)


「サーラとランカを召集してある。お前は準備が出来たら村の休憩場まで出頭しろ。グズグズするなよ!」


 ネネさんは、そう言って出て行った。


 私はこれからどうなるのだろう…

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