集団転移にあった商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!

七転び早起き

転移者達と天使

第1話 集団転移に合う夏希

 真っ白な空間に1つの影が舞い降りてくる。


 そして小さな声で誰も居ない空間で話す。


「判りました。あなたに従います」


 そう言った後に右手を上げ、虹色に輝く魔方陣を浮かび上がらせる。それは綺麗なモノでありながらも何処か悲しみに満ちたモノにも感じ取れた。


 その魔方陣が放つ虹色の光が収まると、そこには11の人達が、驚き、脅え、興味、色々な感情を持って現れたのであった。


 そしてその11の人達は真っ白な空間に優雅に浮かぶ存在を見付ける。長いブロンドの髪、誰もが憧れるスタイル、コバルトブルーの瞳、そして背中に2対の白い翼を持っていた。


「私は天使カルレス。あなた達を呼んだ存在」


 ここから全てが始まった。俺を含めた11の人達の魂を揺るがす存在達との物語が……



 私は宮田夏希。今は天使と「にらめっこ」中だ。


 なんでだと?それは天使の話を聞く為だ。ちょっと表現方法に難があったかな。今は混乱してるから許して欲しい。(だって綺麗な人が浮かんでるんだよ?羽を生やして。それも白のワンピース姿で…)


 今日は週末のキャンプに行く為、仕事帰りにコンビニに寄って買い物をしていた。そしたら天井に魔方陣が浮かび上がって「眩しいな!」って思ったらココに居て、天使が浮かんでるんだよ?驚くよね。


 そして同じコンビニに居た10人がこの白い空間に居る。

 これは正しく集団転移と言うやつだな。


 私はキャンプでのんびり釣りをしたり、ビール飲みながらラノベを読むのが趣味なのだ。だから私はこの状況を薄っすらとだが理解していた。


 10人の中にも同じように理解している人が数人居るようだ。目を輝かして天使を見ていたり、「獣ミミ達は居るのか?」と叫んでる人も居る。


 ここで10人を軽めに紹介しとくよ。


 ここに居るのは女子高生位の女子3人組と小学生位の男女の子供とその母親、変な事言ってた中年の男性、20代の男性2人と女性1人、あと私の計11人だ。


 カルレスと名乗る天使は善良そうに見える。まあ、天使なんだから当たり前だな。さて、これから何を言われるのか?私は定番王道ラノベが好きなのだ。頼むぞ、美人さんの天使カルレス。


 私は期待を込めて天使カルレスの言葉を待つ。そして次の言葉が11人に聞こえてくる。


「私は退屈なの。だから私の世界に招待してあげる。そして私を楽しませて欲しいの」


 私は思う。


(この天使は大丈夫なのか?)



 

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