俺は堀江がキライだ!? ~ある日コインランドリーで出会った謎の銀髪少女と後輩JK美少女との関係を堀江という名が俺を振り回す。俺はまともに恋が出来るのか?
第25話 必殺! 走るぞ銀髪! 〜お弁当は三個まで
第25話 必殺! 走るぞ銀髪! 〜お弁当は三個まで
「まぁ、入れよ……俺の店じゃないけどな」
「か、かたじけない!」
俺たち三人はコンビニにたどり着くと、銀髪は店内に入るなり黙って駆け足で弁当コーナーへ突進してしまった。そういや、うららぎはレジにいるのだろうか? 俺は気になり、ふと視線をそちらに向けるとそこには見覚えのある……
「ゲっ!」
「君は先程の青年ではないか!?」
「古代!? なんでお前がレジに立ってるんだよ!」
「君こそさっきは僕に対して随分と冷たかったじゃ……なっ! そこにいるのはリュウイっ!」
やべ……鉢合わせしちゃったかー!
「こっ、古代っ! ……ところで青年よ……まだ、お主の名前を聞いていなかったでござるな……」
うーんこれは嫌な予感しかしねーな……ここは本名は伏せておくか……
「う、うららぎ……です……」
ごめんな、うららぎさん……あまり人に恨まれたくはないんだよね
「そうか……うららぎ殿か……拙者をハメたでござるか?」
ほらきたーーーー!
「大方、あの銀髪の少女も脅されて一芝居打たされていたのであろう……
「いや、まて! 違うぞ、えーと……何とかマン? それは誤解だ!」
「青年! 先程から話を聞いていれば、それはどういうことだ! 誤解ということは君はリュウイの仲間だということか! あんなハートフルな少女を騙すなんて、この古代ムラサキが許さないぞ!」
「話に割り込んでくるなよ……」
「フっ……まぁいいさ……リュウイ共々、僕が逮捕するっ!」
「二人とも俺の話を少しは聞けよな……」
とは言うものの、これは収まりそうな気配はないな……様子を伺いながら弁当購入ミッションを遂行するか……
「青年よ! 君の言いわけはリュウイを倒してからゆっくりと聞かせて貰おう!」
古代は俺に向かって言い掛かりを叫ぶと突然身体を発光させ、初めて出会った時の丸い光へと姿を変えると俺たちに向かって突進してきた!
俺は
「床がガラスの破片だらけじゃないか……誰が掃除するんだよ」
だが……とりあえずこれはチャンスかもしれない……さっさと弁当を選び銀髪を連れて自宅に帰ってしまおう……えーと銀髪は……弁当コーナーで物色中か。
あのやりとりの中、冷静に弁当を選んでいられるなんて大した奴だな……ずっと眺めて決めかねているようだけど、今は非常時だ、選ばせてやる時間はこれ以上は取れない。
「銀髪、悪いが今回は俺が三人分の弁当を選ばせて貰うぞ」
「えー! わたしのは自分で選ぶ!」
「どうせ明日も此処にくるんだから明日にしろ、急いで家に帰らなくてはいけない」
「集塵だけ帰ればいいだろ!」
「お前、金もってねーだろ……」
「……」
「わかったな! 肉入ってりゃどれでも良いんだろ?」
俺は、あとで銀髪が多少なりとも選べるよう、三種類の肉弁当を手に取ると出口へとむかった。
「行くぞ! 銀髪!」
このコンビニは自動で商品を認識して電子マネーで支払えるタイプなので、俺はそのまま支払いを気にせず店内の出口を目指して走り抜けた。
ドゴオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!
――飛び出すように店内から出てきた俺たちを待っていたのは丸い光とリュウイが空中で激しい轟音を出しながらぶつかり合う姿だった。
「これは……某アニメの何とかボールの戦闘のようじゃないか……」
これは凄い、まさか現実でこんな光景を見る機会があるとは……
「銀髪、見てみろよ! すげーぜ!」
「あのようなじゃれあいには興味はない、急いで帰るのだろ? 早くいこう」
「お、おう……そうだな」
確かに今なら、あの二人に気付かれないで、この場から離れられそうだ……
「よし! 走るぞ銀髪!」
その時、俺たちが走り出したと同時に大きな雄叫びが辺りに響き渡った。
「必殺っ!
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