ヤングケアラー美月

花恋

第1話  1 美月さん欠席

1 美月さん欠席


 「出席をとりま~す,美月さん」


「はい,欠席ですね」


「では,次の人・・・・・・・・」


 美月は今日も欠席だった,あまり話したことはないけど,気になる翔だった。体操部であんなに活発だったのに,この頃部活も休んでいる。


 翔は気になっていた。小学校も同じで,現在高校3年生,告白は出来ないが好きだ!


「だれか,美月の所にプリントを持って行けるか?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


 美月の家は遠い,例え友達でも返事はできない。


「はい,僕が持って行きます」


 翔は初めて自分の意志表示をすることができた。美月が気になっていつも考えていた。この機会に,美月の家に行ってみたいと,もう,我慢ができなかったのだ。


 ピンポ~ン


 ベルで返事があった。美月だ!何か嫌な顔はされないか,どうしてきたのか嫌われたりしないか不安だったが,美月への思いの方が勝っていた。


「あっ,翔君,どうしたの?こんあ遠くまで?」


「学校からのプリントだよ,届けにきたんだよ」


「へぇ~,ありがとう~,なんか,・・・・・」


「明日は,学校へ来られるの?クラスのみんなも部活のみんばも心配していたよ」


「ごめん,明日も無理かな,でも,きっと行くから,みんなに宜しくね,ありがとう,翔君」


 美月はにっこり笑って返事をしてくれた。


「美月,お客さんかい,どうしたの」


「ごめんね,またね,今日はありがとう,でも,遠いから,メールに添付でもいいよ」


「ううん~,美月さんが心配だったから」


「美月~,美月~・・・・・」


「ごめん,呼んでいるから,またね」


 翔は,何か家庭の事情があることに気付いたのだった。


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