2.図書室で

喧嘩して次の日、私はとぼとぼと廊下を歩いていた。


悲しすぎて、顔も暗いし、猫背になっちゃってる。


私の彼氏の名前は、海里うみさと零夜れいや


銀髪で不良っぽいけど、とてもイケメンで性格もどちらかといえば優しいほう。


彼に告白してみたらなんとOKをもらえたのだ。私は調子に乗ってのかもしれない。


私の名前は深海しんかい真凛まりん


黒髪ロングで、清楚って言われる。頭は、わりといいほう。


「失礼します」


私は図書室に入った。図書室って、落ち着くから好きなんだよね。本も、大好き。


「あれ、なんだろ、この本」


今日は何読もうかな~、と棚のまわりをうろついてると、一つの本が目に入った。


こんな本、あったかな…?


本を手に取ると、これは本じゃないことが分かった。


だってバーコードないし。表紙には交換ノートって書いてある。


なんでここに交換ノートが?気になるんだけど……


興味で交換ノートのページを開いてみたら、プロフィールのところに一人だけ名前が書いてあった。


『ゼロ』だって。誰だろ?本名じゃないよね。


あ、一ページも埋まってる。


なんか面白いな、この人。めっちゃ共感できるし。


ヒミツのお話のところには、暗号:4649ってかいてあるけど、なんだろう?


「私も……書いてみようかな」


ぼそりとつぶやいたら、もう書き始めてた。


書くことは、まず普通の文章。そしてグッドニュース、バッドニュース、恋バナ、自分の〇〇トップ3、フリースペース。


私は一ページ書いた後、プロフィールのところに『うみちゃん』って書いた。


これでよし!と。


私の話、『ゼロ』以外に聞かれたくなあ。そうだ!


私はメモ帳を取り出し、一枚ちぎる。一枚に、4649_723と書いてもとノートがあったところに入れた。


返事、待ってるよ。

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