ドラゴン討伐!!あれ?思ってたんと違う?

第191話

トンテンカンテン♪トンテンカンテン♪


「おら!そっちちゃんと押さえとけよ!!」

「隊長~。追加の武装は何処に持っていくっすかー?」

「おう!メガネの所で性能チェックしてから積むからそっち持ってけ!」

「了解っすー。」


トントントン♪テンカントン♪


「ふーむ。やはり装甲はもっと厚くした方が良いと思うんですよね。」

「ですがこれ以上装甲を厚くすると浮上の為の出力確保が難しくなりますよ?」

「でも相手はドラゴンですよ?準備してし過ぎる事は無いと思うのですよ。」

「メガネさーん、追加武装届いたっすよー。」

「あっ今行きまーす。」


トトトン♪トトトン♪トトトン♪トトトン♪


「2番艦の方はどうなっていますの?」

「ルシファーの調整を確認してから最後の仕上げをするみたいです。どうも資材の関係でルシファーよりは小さい物になりそうですね。」

「それでしたらルシファーを旗艦にして随伴船として使えますわね。出来ればもう一隻欲しい所ですが。」

「飛行船を所持したいギルドがドラゴン討伐の協力を申し出てくれて建造の計画が上がってるみたいだよ。」

「複数のギルドが飛行船の建造為に資材集めに駆け回っていますね。」

「やっぱり私たちも飛行船が欲しいですわね。」

「リダさんがゴーレムダンジョンに潜ってるからそのうち作れるよ。ブリンガーの機構を組み込んだ新しい動力機関を作るってリク市長が張り切ってたし。」

「出来上がったら僕達も是非乗せて欲しいです!!盾職派遣はまだまだ軌道に乗って無くてお金が無いので・・・。」

「出来上がったら乗せて差し上げますわ。」

「完成したら試乗会なんかやっても面白いかもね。その時に招待状を送るよ。」

「ありがとうございますルゼダさん!!クリンさん!!」


トトトン♪トトトン♪トトトントン♪トトトン♪トトトン♪トトトントン♪


『あの~。私警告する為にドラゴンの存在を伝えたんですが。なんで皆さんそんなに積極的に討伐しようとなさるのですか?』

「それはドラゴンは私達の世界でも最強の生物と話が残っていて、そしてドラゴンの素材で作った装備や防具はかなり強力な力を持っていると言われているからデース!!」

「俺は強い奴と戦いたいだけだな!!この拳が通じるか試してみたい!!」

「おいおい、喧嘩屋の俺よりも喧嘩っ早くないかバルド。」

「俺も喧嘩屋に転職したからな!!」

『でもドラゴンですよ?大丈夫なんですか?』

「大丈夫だと思いますよ。もし無茶しそうなら殴ってでも止めます。」

『はぁ・・・。』

「おぉ!!麗しの女神よ!!貴方にそんな憂いの瞳は似合わない。なればこそこの僕があなたを笑顔にして見せましょう!その為に是非今晩お食事でアビャビャビャビャビャ!!」

「はいはーい、色ボケはこっちですよー。」

「まったく、麗しの何て言ってるが全身光ってて顔すら見えないのに何言ってんだか。」

「嫌だぁ!!あんな男くさい汗まみれの場所に戻るのは嫌だぁ!!」

「あんたがそこかしこで女性に声かけまくるから島流しにされたんだろうが!!文句言わずにキリキリ働け!!」

「嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‥‥‥。」

『旅人さん達も大変なのですねぇ・・・。』

「解ってくれますか?はぁ・・・・。」


トントトトントン~トントン♪


「「「「「「さっきからリズムを刻むな!!」」」」」」

『え~、だって皆楽しそうなんだもん。俺1人で側作ってるんだからそれくらい許してよ。』

「「「「「「気が散るんだよ!!」」」」」

『ぶ~。』

「ルドさん一旦休憩にして下さい。外装の変更があるかもしれませんから。」

『解った。休憩入りま~す。』


さて、今何してるのかというと、城塞都市に戻って来てルシファーの改修&強化作業ですな。そのついでに城塞都市管理の2番艦と、なんと銀翼の風が作る3番艦の側の組み立て。そんでもって城塞都市に居た中堅ギルドが協力管理する4番艦の組み立てを手伝ってました。


ルゼダ達が話していたのは4番艦の話だな。俺的にはもう一隻作って旗艦1に随伴4が理想だと思うんだ。自分で作れって?いやぁ、リダが素材集めに奔走してるけど、どう考えても5PTくらいしか乗れない小型船になっちゃうんだよね。まぁ小型船にするからブリンガーを組み込むって話になったんだけどさ。


戦艦を作っている所の奥でリダがリク市長とルリさんの協力を得て今作ってます。素材集めが難航してるみたいだけどねぇ。今回のドラゴン討伐には間に合わないなありゃ。


『お疲れ様です。』

「巨神様、良いんですかこんな所に居て?」

『良いんです。それに住民も旅人も皆が協力して何かをする姿なんて昔は見れませんでしたから。』


巨神様が乗り移ったローズは一旦俺達と一緒に来る事になった。というのもローズを元に戻すクエストが自動受注になっちゃったからね。仕方ない仕方ない。


タイハクさんは巨人族の村に残ったよ。ストーリークエストクリアで巨人族の村に転移ポータルが出来上がったから、すぐに行き来出来るってのも理由の一つだね。ルシファーと随伴船が出来たら今度は巨人族の村から出発する事になるし、ローズを元に戻す為だから何でも協力します!って力説してた。


「昔はそうじゃなかったんですか?確か協力して破壊神を倒したんですよね?」

『倒したのは男神の分身ですよ。破壊神ではありません。』

「男神?」

『えぇ。伝わって・・・・いないのですね。なら分からなくても仕方ありません。ですが破壊神として伝わっているのですか?』

「巨神様のクエスト関係でその名前が記されてましたよ?世界中の命を消し去ろうとした破壊神だと。」

『まぁ、それは勘違いですよ。』

「その話詳しく!!」


うわっビックリした!!いつの間にかノートがメモを片手に傍に来てたよ!


「本来の歴史と違う内容であるのならそれは記録に値します!!お話を是非聞かせてください!!」

『熱心ですねぇ。まぁ時間もたっぷりありますし良いですよ。』

「俺も一緒に聞いても?」

『むしろあなたにはしっかりと聞いて欲しいです。この先関係してくると思いますから。』

「ほむ?」

「そこの所も詳しく聞かせて下さい!!」

『すみません、彼に関してはまだ何とも言えません。その代わりかつての騒動をお話ししましょうね。』

「はいっ!!」


目をキラッキラに輝かせているノート。それを微笑ましく見て笑っている巨神様。まるで興味深々な子供に言い聞かせる母親みたいだなこの人。いや光ってて表情わかりにくいんだけどさ、なんとなく?


そんでもって巨神様の昔話、始まり始まり~♪


この世界は元々女神と男神が作ったんだそうだ。そんでもってその2人の間には分身として巨神様ともう1人の神様が生まれた。4人家族で仲良く世界を作っていく最中、どうも巨神様の両親の世界で問題が起こって、男神と女神が離れ離れになってしまったそうだ。


突然母親を失った男神と残された子供2人。男神は女神を探すからと、子供2人に世界の創造を任せて神の世界に行ってしまったらしい。


残された巨神様ともう1人の神様。巨神様は大地を作り、もう1人は空を作り出したんだそうだ。


そのうち巨神様が作った大地に命が芽吹き、反映していった。でも空を作った神様の元には何も生まれなかった。


命を慈しむ巨神様を羨んだ空の神様は、最初は空で生きる生物を生み出そうしたんだと。巨神様も協力して鳥とか翼をもつ命が生まれた。


けどその命はずっと空に居る訳じゃない。必ず巨神様が作った地上に戻って行ってしまう。その事にとても悲しみを覚えた空の神様は、空で生きる生き物が作れずにとうとう癇癪を起して、地上の生物を改造しまくって空に永住させようとしたそうだ。


巨神様は癇癪を起した空の神様を何とかなだめようとしたんだけど全然落ち着かず。最後には自然に発生する命が尊いという女神様と、自分の思い通りの命を作り出そうとした空の神様の間で喧嘩に発展してしまった。


空の神様は自分の想いのまま地上の生物をどんどん自分勝手に作り替え、獣人とか樹人種なんかを作り出して自分の兵士にした。巨神様も元々大地に住んでいた土人種とか岩人種なんかと協力して戦って、多くの命が失われた。


その姿を見て悲しんだ巨神様は何とか空の神様を止めようと奮戦。でもその時にはもう空の神様は劣等感やら憎しみやらを貯め込んでしまって瘴気を生み出す悪しき神になってた。


後は本の通りにもう1人の神様を何とか倒し、空の神様が勝手に作り替えた人達を地上に住まわせる許可を出して仲良く暮らしていた。


そこに親である男神が帰って来たんだけど、まさか子供2人が殺し合いをしていたなんて知らなかった男神は巨神様に謝った。自分が居てやればと。


その時に残っていた空の神様の瘴気が男神を襲いそうになったところを巨神様が庇い討ち死に。男神の腕の中で息絶えたらしい。


『私が覚えているのはここまでですね。』

「あー、記憶だからか。その先は知らないって事だな。」

「男神と女神・・・。巨神様より上位の存在が居るのですか・・・。」

『両親は元々とても仲睦まじかったのです。ですが突然母が消え、父が狂いました。なぜそうなったのかは私にも解りません。』

「それで、空の神様はやっぱり死んだのですか?」

『私と同じようにどこかに記憶として残っていると思いますよ?それはおそらく空よりも高い所に在るでしょうが。』

「宇宙かぁ~。」


今行くのは無理だな!!ってかこの世界に宇宙ってあるのか?


毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!

This work will be sent to you by kotosuke5, who is Japanese. Unauthorized reproduction prohibited 



2022/7/15 いつも☆や♡、閲覧と応援コメントありがとうございます!!寝られないのでド深夜の更新です!!今回は197話まで更新します!!

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