第95話
2022/5/4 お待たせしました!!もう何話か追加するかもですが区切りの良い所まで書けたので投稿します!!98話までの投稿になります!!
坑道の中は最初に潜った時よりも敵との遭遇率が上がってた。すぐにジュエルアントに襲われてなかなかあの崩落現場にも近づけない。まっ、おかげで俺のやりたい事が出来るんだけどね?
「『蟻共~こっちだよー。』」
「ルドさんの種族進化にビックリです。」
「なんなんですのこのDEFとHPの高さは?Lv1がしていいステータスではなくてよ?」
「でもそのおかげでジュエルアントの攻撃でも倒れないんですから、僕達からしたらすっごく助かる事ですよ。」
「「確かに。」」
「いやお三方、攻撃してくれよ。じゃないと全部シアに食われるぞ?」
(´~`)モグモグ
種族進化については皆に話をした。報酬で進化した事を伝えると落胆してたけどね。そんでもって今やってる事は蟻酸対策の耐性獲得だね。多分これが在ると無いとじゃこの先の攻略難易度が変わって来るだろうし。取っといて損はない。まぁ全然取れないんだけどね。もうすぐログイン制限時間だよ。
「追加が来ましたね。」
「半分は僕達が貰います!!」
「回復は任せて下さいまし!!」
「シア、食べるのはちょっと待ってなぁ。」
( ´゚д゚`)エー
シアが食べちゃうと耐性獲得する前に終わっちゃうでしょ!!
ヘイトは俺の方を向いているからリダさんとクリンは攻撃し放題だ。どんどんジュエルアントの数が減っていく。
「心義夢想流『心波』(シンハ)」
「おぉっ!!新技!!」
「範囲攻撃も覚えたのでこれまで以上に戦えますよ!!」
「勇天聖剣流『回転光波』!!僕も負けませんよ!!」
「クリンはブレないなぁ。まんまあの勇者の技だよ。」
「大好きですから!!」
「あんまりこだわり過ぎて死んでもらっては困りますわ。聖癒天女流『回復結界』『獅子王の陣』」
「回復と状態異常耐性のバフか。やるね。」
「結界と陣は設置場所が被りませんもの。使える物は使いませんとね。」
あっ結界と陣っていうのは支援魔法の形の事で、結界は円形に展開して内部に効果を及ぼす物、陣は地面に設置して陣の上に効果を及ぼす物だよ。結界は重ねて展開できないんだけど、陣となら一緒に使えるのだ。陣の外に結界が張られてるって感じだね。皆強くなってるなぁ。
「おっと、『蟻さんこちら、手の鳴る方へ。』」
「ルドさんも大概だと思いますわよ?なんですか声出すだけでヘイトを稼ぐなんて。」
「意識を向けるだけですもんね。喋り続けるだけで常時ヘイトを稼げるんですよ?回避盾の人は形無しです。しかも効果範囲は声の届く距離、巨人化したルドさんならかなりの範囲です。」
「『盾職の面目躍如だな。本来盾ってこういう物だし。』」
「これだけ活躍してるのにルドさんが経験値貰えないの、やっぱり理不尽だと僕思います。」
こればっかりはなぁ。なんでか知らんが運営は頑なに経験値取得方法変えないからしょうがないよなぁ。まぁそれでも冒険出来る様になって来たから良いんだけどな。今は頼りになる仲間も居るし。
「もう、ルドさんそんな恥ずかしい事口にしないで下さい。」
「僕達照れちゃいます。」
「えっ!?口に出てた?」
「バッチリ出てましたわよ。」
(ノ´∀`*)えへへ
あちゃー、恥ずかしいな・・・・。ピロン♪ おっ?
『<溶解>の耐性を獲得しました。・・・・・<金剛巨人体>の所持を確認、効果を統合します・・・・。完了。<溶解>は無効化されました。』
「よっしゃ!!耐性取れたぞ。」
「では奥に行きましょうか。」
「蟻は沢山居ますけどね。」
「あら、稼ぎ時ですわよ?沢山倒して宝石を集めるのです!!」
「うわぁ・・・・。ルゼダの目がマネになってる・・・。」
「すまん!!俺もうそろそろログイン制限引っ掛かる!!」
「あらそれは残念です。」
「明日は休日ですし、朝から潜ります?」
「そうしましょうか。時間を合わせましょう。」
「じゃ明日の朝9時に坑道前広場集合にしましょう。」
「了解。それじゃあ一旦外に出よう。シア、残り食べちゃって。」
ワァ───ヽ(*゚∀゚*)ノ───イ
翌日、約束の時間のちょっと前にログイーン!!まだ皆は来てないみたいだな。
(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪
「くっそ!!またやられた!!難易度おかしいだろ!!」
「普通のジュエルアントが少なくなってきて銀色ばっかりだぞ・・・。」
「これじゃあレベル上げも素材回収も出来ないぞ!!」
「あんなの無理だろ!!俺は降りるぞ!!」
「壁役が逃げたぞ!!追え!!」
「もう蟻は嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
降り立った広場が阿鼻叫喚なんですが?昨日意気揚々と潜ってた連中が広場で座り込んで項垂れてたり、逃げ出したりそれを追いかけたり。会話から察するに出現するモンスが変わった?
「ルドさんお待たせしました!!」
「ふぅ、ログインできた・・・。あっお待たせしました。」
「私が一番最後ですの?お待たせして申し訳ありませんわ。」
「大丈夫皆時間通りだよ。」
「それでこの惨状は一体?」
「ん~、どうやら出てくるジュエルアントがミスリルばかりになったみたいだ。」
「昨日は見かけませんでしたよね?」
「一度管理事務所で事情を聴いてみては?」
「そうするか。」
(*’▽’)ゴーゴー
俺達はとりあえず管理事務所に入った。そこは昨日と違って人がほとんどおらず、受付さんが何やら必死にどこかに連絡を取っていた。俺達は受付さんの手が止まった所を見計らって声を掛けた。
「どうも、広場の様子がおかしくて坑道の情報を聞きに来ました。何か変化はありましたか?」
「ルド様・・・・。この坑道ひいてはタカッハの街はもうおしまいです・・・・。」
「どうしたんですか?事情を説明してください。」
「ミスリルを捕食したとみられるジュエルアントが坑道内に大量に発生しました・・・・。旅人達でも止める事が出来ず地上に出てくるのは時間の問題です・・・・。この管理事務所も放棄する事が先ほど決定しました・・・。」
どうやら先ほど連絡を取っていたのは国のお偉いさんだったらしい。坑道のミスリルアントの所為で旅人達の抑えが効かず。それどころかどんどん消耗している事実を重く見た国は坑道とタカッハの街の放棄を決定したそうだ。
「すでに街では避難が始まっています。広場に居る旅人にも避難命令が出ました・・・・。」
「そんなっ!!」
「何とかならないんですの?」
「決定は覆りません・・・・。ジュエルアントの討伐が進めば良いのですが。それも現状厳しいと言わざる負えません・・・。」
「避難先は何処になりますか?タカッハの街の住民を全員受け入れられる場所は無いと思いますが。」
「城塞都市ルドで受け入れ準備が進んでいます。あそこであれば堅牢な城塞が守ってくれるという判断です。」
まぁ元々ゴーレムに使われてた堅牢な岩の城壁だ。そんじょそこらの魔物は破れないだろう。地中から襲われる心配も無いしな。なんでかって?御神木が村の発展に伴ってまた成長してね。魔物を近寄らせない力が増したんだよ。かなり強力になったみたいだからジュエルアント達でも嫌がるんじゃないかな?シアと合体したらその効果はさらに上がるし。
(`・∀・´)エッヘン!!
「それでも住み慣れた場所を離れるのはお辛い事でしょう・・・・。」
「ルドさん、僕達でどうにか出来ませんか?」
「うん?そりゃ出来るだろ。」
「出来るんですか!?」
いやだって簡単じゃね?いま俺達フルメンバー揃ってるんよ?それにやられてる連中の問題はたった一つ。“盾が居ない事。”
「そもそもアタッカーが回避主体で盾の真似事をしてるのが問題なんだよ。」
「範囲攻撃や追尾攻撃に弱いですもんね。」
「その点ルドさんなら!!」
「範囲も守れるし攻撃は全て受け止められますわ!!」
「その通り。」
「本当ですか!?」
話を横で聞いてた受付さんも、やっと希望が見えたとでも言う様に表情を明るくさせる。
「まっちょっと数減らしてきますよ。うっし!!それじゃあ早速坑道内の大掃除だ!!」
「「「おう!!」」」
(* ̄0 ̄)/ オゥッ!!
毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!
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