第68話

詰所での聞き取りでいらん事言った俺は絶賛守備隊長であるキュリアさんにボコられております。


「『クロススラッシュ』!!」

「何の!」

「『クレセントスラッシュ』!!」

「ふんぬっ!!」

「『クアドロプルクレセント』!!」

「どぉぉぉぉらぁぁぁぁぁ!!」

「『ブレードダンス』!!」

「ふおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」


キュリアさんが繰り出す技を受け続ける俺。いやぁ結構威力高いっすわぁ。クレセント攻撃ってMIND攻撃だね、対策して無かったら一瞬で終わってたよ!!


悉く攻撃を受け止められ。また距離をとったキュリアさん。そして何かを考えこんだ後俺に声を掛けてきた。


「1つ聞くがなぜ攻撃してこない?」

「俺攻撃力無いので。」

「それでそこまでの固さを手に入れたのか・・・。」

「この世界で生きる為には必要でしたので。」


もうほんと必死よ。回りはどんどんレベル上げてステータス強化して、SP使って強いスキル簡単に取得していくんだもん。俺はその手段取れないからね。修行と熟練度上げで頑張って取るしかないから。まぁそれも苦じゃないんだけどね。強くなるの実感できるし。応用も使える様になるし。


俺の答えに何か納得したのか頷いてから、キュリアさんは鞘に剣を収めた。


「うむ、試しは終わりだ。街への入場を認める。」

「ありがとうございます。ふぅ、死ぬかと思った。」


HP残り3分の1とかキュリアさん強すぎだよ。今はじわじわと回復してるけど。


試合が終わって一息ついている所に見学していたリダさん達が駆け寄って来る。


「やりましたねルドさん!!」

「お疲れ様です。」

「凄かったですよルドさん!!」

「良い戦いでした坊ちゃん」

( ´∀`)bグッ!


「ありがとう、だいぶ疲れたよ。」


ふぅやっと終わったし、何か言われる前にとっとと街に入っちゃおう。


「所で君たちに頼みたいことがあるのだが?」

「だはぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・。」


遅かったぁ。脱力して長い溜息を吐くのは許して欲しい。本当に疲れてるんだよ今。


「そう邪険にしなくても良いと思うが?」

「魔道具使って本心聞き出して、気に入らないからって模擬戦挑む人を面倒くさいと思っても仕方ないと思いますが?」

「もう一戦御所望かな?」

「遠慮します!!絶対にやりたくありません!!」


こっちは攻撃できないんだから勘弁してくれ!!今度やったら死んじゃうって!!


「何簡単な事だよ。もし街でこの人物を見つけたら連絡してくれ。」


そう言ってキュリアさんが取り出したのは人相書き。そこには頬に十時傷の入った剣士風の男が書かれていた。あっ赤い髪じゃないよ?普通に茶髪です。


「この人は?」

「我々の剣術指南だったのだが数日前から行方不明でね。探しているのだ。」

「この人何か罪でも犯したんですか?指名手配犯されているとか?」

「いやそうではない。ある日突然誰にも何も告げずに消えたのでな。少し気になっている。街に居た腕自慢達も最近次々と姿を消しているのだ。師匠も巻き込まれた可能性が高い。我々も調査しているのだが一向に手掛かりが掴めていなくてな。そこで旅人である貴公達であれば何か情報を得られるかもしれないと思ってな。お願いできないだろうか?」


人探しの依頼ねぇ?報酬は貰えるんでっしゃろか?

(´¥◞౪◟¥)


「もちろんちゃんと報酬は払うぞ?どうだ?」

「ルドさん受けましょう。困っている人を見過ごしてはおけません。」

「報酬が出るなら受けても良いと思います。」

「僕も人助けならお力になりたいです。」

「皆がそう言うなら受けるか。」

「感謝する。」


クエスト 師匠を探せ!! を受注しました。時間制限の在るクエストです。制限時間までに探し出してください。(残り時間 RT 72:00)


ぬおっ!?見た事ない表示が出た!!


「これは時間に制限のある特殊クエストですね。」

「RTってなんだ?」

「リアルタイム、つまり現実時間の事です。リアルで3日以内に見つけないと失敗扱いみたいです。」

「同じようなクエストを受けた人の話ありました。制限時間内に見つけられず、その人は死体で見つかったみたいです。その所為で弟子入り先が1つ潰れたそうです。」

「つまりこのクエストをクリアしないとプレイヤーが不利益を被る事になると?」

「そう言う事ですね。」


これは鍛冶屋に行っている場合じゃないか?いや情報収集の為という名目で寄るか。


「とりあえず時間も無い。さっさと領主の所に行って手紙を渡すぞ!!」

「「「はいっ!!」」」

(* ̄0 ̄)/ オゥッ!!


エンヤさんとはここでお別れ、親父の店の商品を仕入れて貰わないとね。


「もし困ったことがあったらいつでも声を掛けてください。」


そう言いながら馬車を引いて街に消えていったよ。宿泊先の宿も教えて貰った。


領主の館はすぐに解った。この街で一番高い場所に大きな館が建っていたからね。で村長から預かった手紙を渡そうとしたんだけど・・・・。


「現在領主様は不在だ。お戻りは分からん。」


って門番に言われちゃった。とりあえずしばらくこの街に居るから戻ってきたら冒険者ギルドに伝言するようにお願いしておいた。


では早速情報収集(鍛冶屋)だ!!


「ここからは別行動でいいか?」

「はい、その方が情報集まると思いますし。」

「ログイン時間もそこまで残っていません。急ぎましょう。」

「何も見つからなくても一度集合しませんか?情報のすり合わせも要ると思うんです僕。」


という事で一番早くログインした俺の限界時間を考えて4時間後にこの街の御神木前に集合する事になった。試合で時間かかったんだよ。

(´・ω・`)


「たのもう!!」


急ぎ足で商業ギルドの門を叩く俺。あっシアは外で待っててな。

(ヾノ・∀・`)イヤイヤ


えっ一緒に行くって?

(((uдu*)ゥンゥン


1人で待たされるのは寂しいって?しょうがないなぁシアは。

えへへ(〃´∪`〃)ゞ


おー、広いロビーに丸い形の受付が在る。えっと鍛冶屋の紹介は・・・商店紹介、ここかな?


「ようこそ、タカッハの商業ギルドへ。本日のご用件は何ですか?」

「鍛冶屋を紹介して欲しいんです。これ村で預かった紹介状です。」

「拝見いたします。」


シアを見ても慌てる様子が無かったな。さすがプロだねぇ。紹介状を渡し、職員の人が手紙を読んでいる間に周りを見回してみる。うーん、プレイヤーの数は少ないな。住民の商人がほとんどだ。

⁽⁽(ી₍₍⁽⁽(ી⁽⁽(ી₍₍⁽⁽(ી(´・ω・`)ʃ)₎₎⁾⁾ʃ)₎₎ʃ)₎₎⁾⁾ʃ)₎₎ウネウネウネ


こらシア。暇だからって蔓を動かして反応みる遊びをするんじゃありません。ほら通りがかった商人さんがビックリしてるでしょ。止めなさい。

( ´・ω・`)ハーイ


「ルド様こちらありがとうございます。ルバードさんの紹介ですね。」

「あっはい。で紹介していただけるんでしょうか?」

「申し訳ございません。ただいま当商会所属の鍛冶師は全員戦争の為に国からの受注しか受け付けていません。個人での紹介は致しかねます。」


あらら。駄目でしたか。いやまぁ理由を聞いたら納得できるわな。そりゃそうだよね。備える為に鍛冶屋は忙しいよね。トホホ・・・

。・゚・(ノД`)ヾ(・ω・`)ゲンキダシテ


「戦争状態が終れば要望にお応えできると思いますので・・・。」

「はいわかりました・・・・。あっそうだ、この人知りません?」


危ない危ない、自分の事ばっかりで人探しの事忘れてた。


「この方は?」

「守備隊の指南役だった人らしいんですけど、数日前から行方不明みたいなんです。もしどこかで見た、もしくは見た事あるって人が現れたら教えて頂けませんか?」

「そうですか。守備隊にはお世話になっておりますので協力いたします。もし情報が在ればルド様宛に冒険者ギルドに伝言でよろしいですか?」

「あっそれでお願いします。」

「承りました。」


俺は商業ギルドで尋ね人の掲載をお願いしてその場を辞した。さてさて、鍛冶屋を速く利用する為に戦争を止める手段も探さないとだし、人探しも必要だし、忙しくなってきましたな!!

(・∀・)ウン!!


毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!

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