唯奈の独白

「はぁ~あ。私ってほんと馬鹿だなぁ。なんで気づかなかったんだろ。」


ううん。本当は気づいていた。

ずっと間違ってるって。ただ涼をとられたくなくて馬鹿なことをしたって。


「あの頃に戻れたら違うのかな。」


戻ったところで同じことを繰り返してしまうかもしれない。

それに、今でもまだ涼を心が求めてる。


「でもダメ。涼はやっと自由になれたから。」


私という最悪の枷から外れて。


「あはは、なんかすごい悲劇のヒロインぶっちゃった。キッショ、これ全部自業自得なのに。流行りの異世界アニメじゃざまぁされて処刑されてたレベルよね。うん。」


ずーっと涼のやさしさに甘えてただけだったなぁ。


「あ~あ。どっかに涼より優しくてかっこよくて、私のことが大好きで、私が間違ってたらちゃんと叱ってくれる人いないかな~!!無理か!!」


それに私には………。


「んっ!また最悪なこと考えそうになっちゃった。はぁ、ほんとダメダメわがまま最悪女だぁ。」


人の好意に付け込んで都合よく扱おうなんて……。


「よっし、今日はたくさん自分のしてきたことを振り返って、ちゃんと反省して追い込むぞ~」


荷物を持って教室を出る。

下駄箱で靴を履き替えて少し歩いたところで私はさっきまで自分たちがいた教室を下から見上げた。


「さようなら、涼。」



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とりあえずキリよく。


ここからは、覚えてますでしょうか。

あのシスターズのお話を挟み、

小春とのお話を書いていきます。


ゆったりとお待ちください。

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