◻️ 魔界の王子様は、可愛いものがお好き

完結後の後書き(ネタバレがあります)


こちらは、2020年にcomicoに掲載した『魔界の王子様は、可愛いものがお好き』の後書きです。


現在、後書きや番外編を、一箇所にまとめようと思い、舞台裏に移動中です。通知が行くかもしれませんが、気にせずスルーしてください。



↓↓↓


【本編】


「魔界の王子様は、可愛いものがお好き」

https://kakuyomu.jp/works/16816452221382140123


【後書き】


この度は「魔界の王子様は、可愛いものがお好き」を最後まで、閲覧頂き誠にありがとうございました。


だいたい、8万文字くらいの作品になりました。


世間的には長編なのですが、他に書いている作品が50万字越えの大長編ばかりだからか、短編書いた気分といいますか、個人的にはまだ書き足りない感じです(笑)


もっと、ギャグとか入れたかったー!アランと颯斗が一緒に裁縫するシーンとか、シャルロッテとカールが、アランのお世話してるシーンとか超入れたかったー!あと、戦闘シーンも、もうちょい引っ張りたかったー!!


でも、元々こちらは、とある児童文庫の小説賞用に書いた作品なので、どうしても規定のページ数(100ページ)以内に収めなくてはならず、書きたい欲を削りながらの執筆でした。


それでも、私なりに面白くなるよう頑張ったのですが、いかがでしたでしょうか?


正直、拙さが残る作品にはなってしまいました。キャラの魅力をもう少し引き出したかったですが、それでも、書くのは、めちゃくちゃ楽しかったし、3人とも救えたので、書きたいことは詰め込めたかな。ギュウギュウですけどね(笑)


また、今回の掲載にあたり、Twitterでアンケートに答えてくださった皆様、ありがとうございます。


『子供向けでも読みたい』と言ってくださり、とても嬉しかったです。


あまり凝った伏線はいれなかったので、大人の方には物足りない話だったかもしれませんが、それでも、最後まで閲覧頂き、誠にありがとうございました。


皆様の応援のおかげで、新作ランキングの2位にもあがりまして、重ねて、お礼申し上げます。


(※ この1年後に、二万文字ほど加筆して、カクヨムに公開しています。今、カクヨムにあるのは加筆修正版です)



💝



さて、今回このお話を書くにあたった、きっかけですが、昨年、同じ児童小説の賞に「嘘つき天使の一週間」を3万字ほど加筆して出して、ありがたいことに一次通過しました。


初めてだして、一次通過したのも嬉しかったですが、それを知ったのが、ちょうど息子と一緒に病院で隔離生活をしていた時で、かなり辛い時期だったんですね。


でも、辛かったけど、なぜか吉報が次々に届くんです。そして、その吉報の一つが、こちらの一次選考通過でした。


まだ筆はおるなと、神様に言われている気がしました。


そんなわけで、息子も無事に寛解し、退院後やっと私生活が落ち着いてきたので、また挑戦してみようかなーと言う気持ちにりまして、今年は新作で応募してみようかなと。


そして、作品のきっかけになったのは、娘の鍵盤ハーモニカでした。


小一の娘に、鍵盤ハーモニカの注文書がきたんですね。色は、ピンクとブルーの二色だけ。この二色できたら、女の子はピンクになるんです。もう暗黙の了解みたいな感じで!


でも、うちの娘は、ピンクよりブルーが好きで、鍵盤ハーモニカもブルーが欲しいといいました。


どうしようか迷いました。姉の方にも聞いてみましたが、女の子でブルーの鍵盤ハーモニカ持ってる子は一人もいないと言う。


本来は、好きな色でいいはずなんです。娘はブルーが好きから、ブルーをたのめばいい。でも、まだ色々な問題があって、親としては心配なわけです。


一人だけ色が違って、娘が嫌な思いしたらどうしよう?とか、仲間外れにならないかとか?


そこで、先生にも相談しました。ブルーを頼んでいいか、そうしましたら、先生は頼んでも良いと言ってくださいました。


いざと言う時に、フォローしてくれる大人が近くにいるかはどうかは、かなり大きいですからね。理解ある先生でよかったです。


昔からすると、だいぶ多様性に寛容になって来たと思います。でも、人にあわせるのが美徳とする日本古来の風習みたいなものは、未だに根強く残っています。


だからこそ今の子供たちに、人と違っても恥ずかしいことではないんだよと、まだ、違う子がいても仲間はずれにしないでほしいな。と、そんな願いを込めて書きました。


みんなが個性というものを持っていて、男らしくとか女らしくとか、そんなものにとらわれず自由に生きられる世の中になれたらいいなと、そんな未来への願いを込めつつ書いた作品でした。


私、テーマは真面目なんですよ。まぁ、テーマ意外は、趣味全開でアホなこと書いてますけどね(笑)


で!どうせ児童書を書くなら娘が好きそうな話を書きたいなと思い、次女の話をきっかけに、長女のハマっているものから、ちょっとずっと好きな要素をつめこみ、できたのがこの作品でした。


で、これが思いのほか、面白いと喜んでくれまして、お母さんはもう大満足ですよ。書いてよかった!


ただ、途中でアクシデントが発生して、タイトル変更の危機に立たされました(笑)


実は、タイトルが似たドラマが始まりまして、あらら?となりまして、今のタイトルも大好きなんですが、小説賞の方は、別のタイトルで出すことになりました。


『魔界の王子さまとハヤトくんの秘密』


↑こちら。


娘が考えてくれました。今のタイトルでネックだったのは、男の子は手に取りにくいタイトルだなって所だったので、そこがうまくカバーされたタイトルになりました。


やはり万人受けするタイトルって、ハリーポッター系なんだなと、娘が考えたタイトル見て思いましたよ。


まさに、児童書のタイトルですよ!


私の考えた、今どきなタイトルじゃないんですよ!インパクト重視したタイトルじゃないんですよ!(笑)


まぁ、そんなきっかけやアクシデントもありつつ、書き進めた作品でしたが、楽しかったです。


【作品について】


娘の話をきっかけに、真っ先に思いついたのが颯斗でした。サッカーが得意なクラスの人気者が、実は可愛いものが好きで、裁縫が趣味。で、それを隠して、みんなのイメージ通りに生きてる。


リア充の頂点にいながら、自身のなかった子です。好きな物、やりたいことを隠すのは、嘘ついてるみたいで嫌だけど、言うのが怖い。それは、世界が一瞬でかわっちゃうのをしっているからです。そして変わったら、もう戻せない。それを経験しているからです。


颯斗の赤いランドセルの話は、実際にランドセルを見にいって思った話でした。男の子用の赤いランドセル、1つもなかったんです。


まぁ、店側も商売ですから、売れないものは置きません。一般的に男の子は赤いランドセルを選ばないですし、でも、中には赤やピンクが欲しい子もいるかもしれない。


この辺は、娘の鍵盤ハーモニカの件と一緒ですね。


らしくないもことをする時は、勇気がいります。でも、せっかく勇気をだしたのに、周りに責められたら、自分が悪かったのかと萎縮してしまいます。


颯斗は、優しい子した。


優しいから、親にも心配かけないよう、男らしく振る舞っていました。そんな颯斗を救うなら、どんな子がいいかなと考えた時、アランが出来ました。


書くなら、やっぱりファンタジーだなーと。で、前回出した嘘つき天使が天界側の話だったので、今回は魔界側にしようと思ったら、アランはあっさり魔界の王子様になりました。


魔王の息子が可愛いものが好きって、ギャップもあるしね(笑)


で、そんな2人が、カッコよく戦ってくれたら、テンションあがるなーと!(←この辺は私の趣味)


シャルロッテとカールは、大人も仲間にいた方が話も広がるなと思い、アランに執事とメイドをつけようとなりまして、どうせなら、アランが大事にしている可愛い人形にしようとなりました。


ちなみに、ララが、男の子だったのも理由があります。


颯斗が男の子だったというのもありますが、テーマがテーマだったので、ジェンダーレスなキャラを一人だしたかったのと、颯斗に性別にとらわれなくてもいいんだよと、それをアランにより意識させるためでした。


あと、アランは人形が二人いるから、男女どちらの服も作れますが、颯斗はララだけなので、男の子の服も女の子の服もどちらも作れるよう、男の娘設定にしました。


彩芽は、どこにでもいそうな定番キャラですが、一つ加えた要素は、額のアザでした。


女の子の顔にアザなんかつくるなよ!とおもわれそうですが、普通とは違う子たちが成長する話にしたかったので、あえて押し通しました。


それに、アイコン描いたら、思った以上に可愛いかったんです(笑)


だって、花びらの形のアザって可愛いくないですか?そんなわけで、名前もお花にちなんだ名前にしました。


あと、シャルロッテとカールの名前は、アランが名付けました。二人ともドイツ語で『自由な者』という意味があります。


アラン自身が、自由ではなかったので、人形達には自由に生きて欲しいとおもい、名づけましたが、シャルロッテとカールは、アランが大好きなので、好きでアランの傍にいます。


とまぁ、そんな感じでキャラを作りつつ、話が出来ていきました。


あと、このような話は大抵、アランみたいな子が序盤で転校してくるのですが、それは、あえてやりませんでした。


いきなりアランが転校してきて、教室の空気を変えるのは嫌だなーと思ったからです。やはり、今の教室の空気は、颯斗一人で変えて欲しい!


そんな気持ちと、エピローグにまわすことで、この先の物語を、読者に想像させるためもありました。


アランが帰ってきたー!しかも転校してきたー!え!?魔王、世界征服企んでるの!?この先も気になる~!


そう、思わせられたら、私の勝ち(笑)


あと、先の話で『嘘つき天使~』の話をしましたが、実は二つとも繋がってまして、魔王が世界征服を企むにあたり、そのうち天使サイドも参戦してきます。


そして、そのための伏線も、実は、もうはってあったり(笑)


また、今回名前しか出ていない、アランの母親ローズに関しても、ちゃんと物語は出来てます。もう、膨大な設定が頭の中にはできているんです。もう、余裕で大長編にできる自信がある(笑)


まぁ、10万字以下で終わらせるとなると、どうしても捨てる設定は出てきちゃいます。でも、その捨てる設定がないと、キャラがぶれてしまうので大事にしてます。


🌟


さて、長々と語りましたが、制限があって、自由には書けなかったけど、それでも、楽しくかけました~。かなり冒険した作品でしたが、少しでも皆様の心になにか残せたら嬉しいです。


それでは、改めまして。


この度は『魔界の王子様は、可愛いものがお好き』最後まで閲覧頂き、誠にありがとうございました!


みなさまの♡やコメントには、とても励まされておりました。


これからも、楽しく創作活動を続けていきたいと思っているので、ほかの作品の方でも宜しくお願いします。


それでは、また🌸

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る