第12話 先視の巫女 参
「ふふ、ふ。まだ戦うか。」
それにあわせて、
そんな、
(何なの……この人?!)
男はあまりにも場違いだった。
(強すぎる……! このままじゃ、勝てない。)
自分たちと男の力量にはあまりの差がありすぎる。そのことに息を飲んだ
「下がってくれたまえ、姉様。」
「だめ!
残った人たちのなかで最も傷ついているのは
(血が!
ーー里が襲撃されてすぐ、何もないところから出てきた刀に狙われた無防備な
「ねぇ、
よろめいた
「ーー安心したまえよ、姉様。これでも生まれつき、神通力は多いほうなのでね。」
男の後ろーーまたしても何もないはずの場所から一斉に降り注いだ大量の矢を、
(……私が、弱いからだ。だから
わずかに、男が驚いたように目を見張った。それからすぐに、こちらにむけて頷く。いっそ恐ろしいまでに優しい声音で、男は
「よく耐えたな。だがもはや君は立っているのもやっとの状態だろう? これまでの健闘を
先ほどまでとは比べ物にならないほどの矢が、刀が、槍が、男の背後から現れる。まるで暗雲のように辺りを覆ったそれに、
「こうなった以上は……!
懐から取り出した短刀を握りしめて訴える
「いいや、
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